日テレ報告書、丁寧に読み込んで疑問点ピックアップ ②
『A 氏によると小学館からは、未完部分はドラマオリジナルのエンドでよい、という話であった。この点、当調査チームに対し小学館は、未完部分は原作に影響を与えないよう、原作者が提案するものをベースにしたドラマオリジナルエンドで良いという趣旨で言ったということである。』
ちょっと感情が見える記述なので抜粋。なんか言いたげな言い回しやね…
『また、A 氏が送った本件ドラマの企画書が良かったという話があった。その際、C 氏、D 氏から本件原作者は以前、漫画のドラマ化で揉めたことがあり「難しい作家」(原作へのこだわりが強い作家)であり、原作に寄り添ったドラマ制作をお願いする旨の発言があった。』
この辺りの記述がオブザーバー界隈では不評で、言い訳がましい、と取られているが、問題はこれが事実なのかどうかであって、小学館側のC氏あるいはD氏の発言に「難しい作家」という単語が出てきたのかどうかが焦点だ。比喩として報告書記載者が解釈しただけで、発言内容には無かったのか、どっちなのかで正反対になる。
その後の記載も、ドラマ側のA氏B氏、小学館側のC氏、D氏の話し合いは微妙な部分で食い違いが生じていることが解るが、その都度、お互いに確認を取ったかの記述はないところから、些細な点なのでスルーしていたことが窺える。
特に問題と思えるのは
『小学館からはドラマ化するならば原作を大事にしてくれる脚本家の方でないと難しいことを伝えたと述べているが、A 氏、B 氏はこの時点では条件や注意事項として聞いた記憶がないと述べている。』
この部分じゃないかな。
報告書の文言を読むかぎり、話の流れで芦原先生が繊細な方でドラマ化を嫌がっているホンネも伝えられたものの、それを日テレ側は文字通りに話の流れと捉え、重要と考えなかったという辺りが記されている。
また、同時期に他の局からもドラマ化打診があり、出版社側はギリギリまで保留の状態で双方と話を進めていたらしきことも書かれている。
『同年 3 月 9 日、及び同年 3 月 29 日の打ち合わせの際には、2024 年 1 月 26 日に公表された本件原作者のブログにあるような「必ず漫画に忠実に」「漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様『原作者があらすじからセリフまで』用意する」という条件は小学館からは口頭あるいは文書で提示されていなかった。
なお、この点についての当調査チームの質問について、C 氏、D 氏は条件として文書で明示しているわけではないが、漫画を原作としてドラマ化する以上、「原作漫画とドラマは全く別物なので、自由に好き勝手にやってください」旨言われない限り、原作漫画に忠実にドラマ化することは当然という認識である旨書面回答している。』
この部分の食い違いはかなり大きい。小学館側に矛盾が出た。確かC氏かD氏が、芦原先生が以前にもドラマ化で苦言を呈していた旨を伝えていた筈だが、なぜ先生が伝えてくれと出したはずの条件を口頭あるいは文書で伝えていないのか。
予測だが、話が「お流れ」になるのを恐れてこの段階では言っていないのだろう。問題はそこじゃない、その後にはちゃんと伝えたのかどうか、だ。引き続き読み込んでいく。
つづく。
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