「ゴジラ-1」は、停滞するあらゆるメディアの希望なるか?
続編はドル箱だけど評価はだんだん落ちていく…
それは多くのシリーズ物に共通するセオリーだったと思う。続きを作るとそのアイデアは手垢がついて鮮烈さを失う、と。
だけど、たまにこれを覆す作品が現れる。
覆すだけならまだしも、ゴジラは、「シン・ゴジラ」の次に出たのが「マイナス1」だ。評価を刷新した上にさらに再び刷新したんだ。
私はそこをこそ評価したい。
色んな著名なシリーズ物があるが、二段階で評価を上げ続けたモノがあったか?
いや、これは映画史を見れば過去には沢山あっただろうと思う。だが近年は?
やればできるんだ、ということをゴジラは証明したと思う。
近年に見る、顕著な現象は「継続にあぐらをかいて努力を怠る」ということだろう。映画に限らず、色んな場で見る。それはたいてい失敗を生むから印象的だ。
レガシーだとかネームバリューにふんぞり返り、押しつけでしかない行為を、高尚さや使命みたいな勘違いで自家中毒に陥っているという連中が、とても目に付くような時代だと思うんだよね。
実際には正しいはずの差別反対運動の多くが、何か鼻持ちならない印象を受けるのもたいていはコレが原因に見えるんだよ。正しさにあぐらを掻いて偉そうなんだわ。
映画で言えば、チャレンジの方向性そのものが評価されてもいいし、その方向性の自由度が上がるということは開かれた開拓地の先に新たな知見が増える可能性なのに、保守になって鼻で嗤うことで防御したつもりで堂々と不当に退けるでしょ?
本来、冷笑主義ってのの悪い点はそこだったよね? 可能性を否定するんだ、アレは。その否定ってのも、論理に基づかない慣例主義的な、前例がない、というような馬鹿げた屁理屈でだわ。
前のページで、各種運動に関わっている連中の知能程度が下がってんじゃないか?という疑念を提示してみたけども、それも同じ構図が見えるんだよ。
相手の意見を否定する際にまるで論理的じゃないんだ。頭ごなし、自分の暗記したイデオロギーの各種お約束と違うから、オウム返ししか出来ないので答えられません、みたいな正体が透けて見える。
ふわっとしか理解してないから、細かいトコ突っ込まれると答えられない。それならそれで「ごめんなさい」してしまえばいいのに、レッテル貼りっていう弾圧を加える。好きになれるはずがないよ、こんな連中。
相手への反論で、手を変え品を変え、てのはだいたい反対派の話術にしか見られなくて、賛成派の話術はハンコみたいにマニュアルチックだ。
それは諺でいう「虎の威を借る狐」の姿勢そのものなんだけど、活動家界隈だけでなく、あらゆるところにこのタイプはいるんだなって気がつかされたね。
ゴジラというネタに乗っかるにしても、それをあくまで自己表現の為しか考えずに作る作品と、自己表現は二の次でゴジラそのものを真剣に考えて作る作品とでは、おのずとクオリティに差が出るよね、という話なんだけど。
ゴジラを道具として利用してるだけのヤツなら、細かいとこを考えてないから矛盾も破綻もゴロゴロ出てくるだろう。そしてそれを何かと理由を付けて正当化するだろう。それが、レガシーとかネームバリュー、理念とか崇高な使命とかだよ。ただズボラしたことを誤魔化したい言い訳だ。質を落とすことをしておきながら、高評価を得ようと、そういう本流と無関係などうでもいい部分を評価軸にねじこもうとする。どこまでいっても、本音である「俺凄い」の醜いマインドしか見えてこない。
職人なのか、イナゴの利己主義なのか、て感じだ。
評価する側にもそういう連中がいるけどさ。何をもって評価したのか、そこを誤魔化した詐欺を働くヤツも多いなと思う。自分の価値観に合うかどうかで判断しましたとは言わず、なんだかんだイチャモン付けて、価値観には触れずに評価だけ落とす。
それは価値観の違いなんだけど、自分の価値観をゼロと評されることには耐えられないくせに、それを相手に当て嵌めて考えられない想像力の足りない人もよく見掛ける。
…まぁ、これについては私も人のこと言えないというか、常々思い出すよう自戒しとかないとすぐ忘れるけどもね。(苦笑
突き詰めたら「俺が俺が、」でしかないヤツ、最近よく見るなと思って。
そんだけ。
追記:
ぼーっと時事ニュース動画を視聴していて、ふと気付いたこと。
アメリカを中心に盛大に燃え盛っているLGBTQだとかのイデオロギー闘争だけどさ、あれって根っこにあるのは「文化帝国主義」からの脱却で、実は知恵熱出してる状態に近いんじゃないか、って。なんであんなにヒスってるんだろう、て不思議だったんだけど、文字通りの副反応で泡吹いてる状態なのかも知れない。
文化帝国主義から出て、多様性を認めようとしてんのに、手法は帝国主義まんま。
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