【どうする】三成にはこう言ってほしかった…【家康】
ついに関ヶ原決着しました。
まず秀逸だと思ったのは小早川の描き方。今までは割と、優柔不断で最終的には家康が大砲で脅したことで慌てて山を降りた、みたいなファンタジーがまかり通ってたんだよね、あれずっと不満で。(笑
命の取り合いが日常だった戦国で、そんな情けない殿がいつまでも大将張ってられるわけないだろ、と思ってたから、今回の小早川はすごく良かった。ダメとなったらさっさと毒殺なりなんなりで首をすげ替えられちゃう時代じゃない、戦国。リアルな小早川像だと思ったよ。(その分、毛利はコミカルに寄せすぎだったけど、まぁあれくらいは面白みの範疇って感じ)
で、次にちょっと残念だったシーン。
三成が敗戦後に家康と対峙した時のセリフがちょっと…
拙者の心にも戦を求める心が~とか言ってたけど、あそこはさ、ちゃんと三成らしく「他にどんな手が御座るのか? 徳川殿を止める手立てなど御座らん!」と言ってほしかったな、て。イデオロギーで仕掛ける戦争が、正義なわけがないじゃない。それをもっとも正義や正道にこだわった男に言わせてほしくなかった。
イデオロギーで戦うことほど愚かで浅ましいことなどないんだから。
ルール固持に立ったのが三成で、理想実現に立ったのが家康って構図だったでしょ。イデオロギーで暴走していると見做されたのは家康の方だったはずなんだもん。
それはほんと、あのひと言だけはどうにも許しがたかったなぁ、脚本。他のセリフはぜんぶ満足というか、心地よいやり取りだっただけに。残念っ。
最近、言われてんのがさ、人口増加と人々のヤル気の関係ね。秀吉がさ、武士を食わせる為には戦が必要なんじゃ、と言っていて、それを家康は苦い顔で聞いてたでしょ。でもさ、例えば長宗我部なんかは半農具足だっけ?農民と武士を兼ねるっていう体制をいち早くからやってたわけで、それで通用してたんだよね、長宗我部はほら、四国統一の際には毛利とだってやり合ったりして、かなり強い武将だし。
鉄砲隊とかの編成が三段組とか、戦術が複雑化していくにつれて、兵士の専業化が必要になってくるんだけど、それはもう西洋化してからの明治とかよりもっと後の時代の話なんだわな、武器とかの扱いや戦術が個々人でもいろいろと面倒臭いこと覚えさせるよーになってからの話なんで、むしろ徳川幕府が身分制カッチリ分けたり士族に農業させないように仕向けたりってのは、富国強兵させないためだし、て。
参勤交代だって国力を削ぐことが目的だったわけで、それと同時に一カ所にカネが溜まることをヨシとしないから、全国津々浦々でカネが循環する仕組みとして大名にあちこち行列させたという説な。景気対策だよ、アレ。でないと大大名ほどカネ溜め込むじゃん、て。まぁ、見栄の張り合いが起きて計算狂ったとか有名な話よな。
人口増加を起こすには、人々の心に希望があることが重要だ、てのが最新の研究結果だそうでさぁ。それで言えば、経済政策打ち出しまくった徳川幕府、わりと正解だったらしいよ。武士を経済圏から離脱させて、ほら武士はどの階層の生産者と競合しても強力なライバルになるから、市井が将来に希望を抱くにはここが切り離されるのがベスト、て結論だったとかじゃないかなと思うんよ。推論だけど。
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