「性的消費」=「性的搾取」?

 この言葉も理解が難しいというか、人によって使いドコロがマチマチで解らん。


 で、ググったわ。

https://wan.or.jp/article/show/8338

『「都合のいい」女性像に抗う女性身体表象――』


 うーん……。要約すると、「エロティックとされる状態の女性」は、その感じ取られ方は人それぞれであるが、社会が求めている感じ取り方はたったの二種類の大別しか為されない。性的であるか性的でないかだけだ。否、性的でないと位置付けたものですら、その本心は前者の性的とは逆ベクトルでの性的需要である。(男に限定した需要)ここから外れる女性表象は社会のニーズにはないと言わんばかりに前二者が溢れかえっている。


<抜粋>

露出の多い格好をしていれば性被害に遭っても当然だといわれるが、「慎ましく」「おとなしそうな」女性は一層卑劣な性犯罪のターゲットになりうる。そして抵抗が不十分であると見なされれば、「合意があった」と「誤解」されても仕方がないと言われるのだ。

<ここまで>




 …途中、結論ありきで論理的に破綻していると思われるので、理解がなおさら難しいわけだが、抜粋部分がコアだと思われる。たぶん、たぶんだが、彼女らフェミニストたちが本当に欲しているのは「性的消費を無くす」ではなく、「性犯罪の責任転嫁撲滅」ではないかと思う。おちおち性的発散も楽しめない、というところだろう。社会を信用できない、という表明と取る方が正しいのではないかとさえ思う。


 信用できない、その不信感がオタク文化という口を出しやすい場所に向けられて、質問攻めに遭わせている…そんな状態なのかも知れない。説明責任がオタク文化のみにあるとは思えないわけだが…他は相手にするのがちょっと怖いといったところか。不信極まれりだな。(何の説明かといえば、全文化が紡ぎ出している「イメージ指向性」に対してではないかな、と)


 世間はまだまだ「被害者の落ち度」探しに熱心で、イジメ問題がようやく「加害者が100%悪い」という認識に置き換わり、これが浸透し始めたわけだが、同じ問題が性犯罪にもわだかまっているということだろう。


「加害者が100%悪い」という非常にシンプルな説がなぜここまで抵抗感を持つのか、これもなかなか興味深いと思う。イジメでも、被害者の落ち度が0のケースばかりとは思えないわけで、私も反発を覚える。しかし、「加害の責任は100%加害者が負担する」ならば納得するのだ。事故などの「過失割合」とごっちゃになっている向きはあると思う。イジメの原因がどちらにあれ、虐めた責任は虐めた側が負う、だろう。悪いか悪くないかの二元論は、シンプルで使いやすいが幅がないから、ケースごとの比較が発生すると二元で収めるのは不当と思えてしまう罠がある。孔明の罠。


 女性と男性で二元論に落とし込み、何事に対する解釈もこれに求めることが、そもそもで収まりきらずに混乱と誤解を生み出すのではないかと思うが。


 幕末期の日本を正確に理解するなら、佐幕/倒幕の二項対立などでは済まないくらいは、歴史を少し囓ればすぐ見える答えだ。男女格差も、実際はLGBTなど他の要素を含んでいるのだから、そこを取っただけでも、二元論を使おうとすることが間違いだと解るはずだが…。リンク先の文章は、どうも表象的な男女二者しかいないかの立場で書いていて、違和感が残る。



 もう少し考えてみよう、


 んー。


 男性側…オタ擁護の意見で、「女が認めて男に与えるものと認識してるのか?」とか「お気持ちヤクザ」とか「嫌悪感は理由にならない」とかは、この言葉自体が上記の文章で表現しようとしていた節の見える、ある種の男性的価値観が如実に表れているように思う。確かにね。なんか、引っかかりがある。共通するというか。


「俺とおまえ」という二者が存在した時の関係性をどう捉えるか、というか…



 ジェンダー役割で考えるなら、男のケースの捉え方は二元論だろう。「敵味方」「同志」とにかく能動を求められるのが「男」というジェンダー役割のはず。


 では、「女」はどうか。これは受動になる。すると、二者の関係性は「無関係」である。(二元論的に捉えた時のジェンダー女は、受動で動けないから関係性を自ら結ぶことは出来ない)


 ……。


 …これか? これが何かありそうな…ビビビと来たぞ。


 もう少し考えてみるわ。(二項対立、二元論で収まらない、がキーか)





 能動でジェンダー男の二元論は白黒論で単純で、故に便利かつ、ドンブリでいいなら有効だ、ということが関わるんだろうな。フェミ反発側はどんぶり勘定的であるのか否か。う~ん…???


 参考に読んだ資料Webページのどこだったかに、「言葉で説明できないような活動理念だ、」みたいなフェミへの批判があったんだが、ようするに自分らでも自明に出来ない複雑怪奇なモヤモヤが、多く、世界中で共感を集めているという裏返しでもあるんで、これがきっと反フェミの二元論に収まる理屈とは違うってことかな。

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