前のエピソード――毎度お馴染み、ビビッドアーミーさん…「（CMと）ぜんっぜん違うやんけー！！！」

（エッセイが混ざっちゃって、作品専用のに書いた原稿をこっちに移行しました）

　いやー、面白かった！

　アクションモノは、アレだよ、シロウトには技術なんか解らんから「面白かった！」しか語れないわ。（笑

　だけど、ターミネーターシリーズはさ、全シリーズが前作をリスペクトしながら新規に話が展開されていくんだよね。1～5まで、全作品が何かしらの要素を踏襲するから、全作観てたほうがそういう共通点とか踏襲された要素を見つけられて楽しい。

　まったく同じシーンにすることでリスペクトを解りやすく見せてくれたりするし、このシーンはシリーズ○の、あのシーンだ！みたいな演出が必ずあるんよな。

　それは、1～5まで、ほんとに全作から取ってくるから、イイんだよね。評判はイマイチだった3からも多数の要素が持ってこられてるし。

　あの3が、2と今回のニューフェイトを繋いでる部分で、3で死んだとされてたのはサラだったけど、今作は逆にジョンが死んだということになってる。なのに、ストーリーのキモは、3と同じで主人公が精神的に成長して戦士の自覚が出来るまで、の話なんだよね。ストーリーの骨格は3なんだわ。そこに、1～4までの色んな要素が混ぜ混ぜされてて、とにかく「面白かった！」ていう…

　3の敵の女ターミネーターはどっちかってと、武器に頼った感じだったけど、今回はアクションだ。でもしっかり、踏襲してる部分はあるのだ。

　4の敵ターミネーターの最終形はナノマシン（極小細胞機械）だったけど、これは「トランスフォーマー」からのリスペクトだろうなと思うのだ。その要素はやはりカッコイイというわけで、今回のニューフェイトでも踏襲してますな。ムーブメントになったようで、他の映画でもチョコチョコ観たしな！　マトリックスでのカメラアングルがその後ムーブメントになったような感じだ。

　正当な続編、とか言われてるけども、実際は過去を変えて繰り返される物語ってことで、幾らでも展開の幅が広がるから、色んな”分岐したストーリー”になるって感じでさー。3がサラが死んだ未来、今回のがジョンが死んだ未来、て感じの分岐。

　ストーリーは単純明快、「未来からくる殺人マシーンからターゲット人物を守る」とにかく1～今回まで、これ一辺倒。それなのにこんだけ膨らんで違う話になるのも凄い。それぞれ踏襲しまくってるにも関わらず！だよ。物語の作り手ほど面白がれる作品だと思うわ。（笑

　とにかくアクションがすごいカッコイイし、面白かったですよ！

　シュワちゃんの作品って、自身が監督した「ラスト・アクション・ヒーロー」みたいに、10年早かったね、みたいな先取りし過ぎたみたいな、後から評価が変わってっていう作品もあって、今回ももしかしたらアップデート出来てない人からは酷評されるかなぁとかの危惧はあるよね。（笑

追記：

　一つだけ、物語制作に関わる人はこの作品の要注意点として、「続編制作でやっちゃいけないこと」をやった作品ではあるんで、そこだけは留意して見るべきとは思うんだわ。

「主役やキーマンを変更するな」だ。（笑

　今まで、色んな物語を見てきたけど、これやって成功した例はごく僅かだからね。なんというか、変更した部分が、ノイズにしか見えなくなるという効果があって、今回だとポリコレノイズとしか取れなかったのが惜しい点でしたわ。（笑

　例えば主役の変更は、都合が悪くなったから主役をすげ替えましたとしか視聴者には思えないので、裏側が透けて見えてヨロシクないのですな。特に人気作の続編だと人気を当て込んで”乗っ取った”と取られるので。だから主役変更でなく代替わりに見せなきゃいけないけど、なかなかそう見えるように撮れないのですな。成功したのロッキーくらいじゃね？（笑　　（変更するなら1から撮れ、ということですだ）

　あれはさ、代替わりを主軸に据えてダブル主人公で新主人公とロッキーの両軸を映したから成功したと思うんだけども。今回のニューフェイトだとサラ・クロニクルの系列と見るのが正しいのだろうね、監督のクセで「真打ちは後から登場する」ってのがあって、ああなってるけどね。（笑