Netflixで北九州監禁殺人やるらしいが…

 わたし、あれ系の事件のあらましってのはあんま興味がないんだ。(被洗脳者がどういうパターンを踏んで洗脳状態に落ちていったかはだいぶ解明されてるし)


 それよりも、現在主犯の松永はどんな心理状態にあるのかとか、そっちのが興味津々だ。なんせ日本の死刑制度は生殺しと悪名高いから、少しは精神に変化がもたらされたのか、そこが気になるんだよな。


 なんせ、どんな悪党でも死刑宣告で収監されると嫌でも改心するって曰く付きだからさ。あまりに残酷だと、よく批判されているけど怪我の功名というか、副産物みたいな効能ってのがあって、それが非常に有効ならば、この残酷な死刑制度は継続でいいと個人的には思うのよ。


 だって、刑罰の基礎理念は懺悔と改心でしょ。残酷だろうが何だろうが効果は出てるんだもん、て。毎日、毎日、今日はお呼びが掛かるか、今日は自分の番か、て怯えて恐怖にさらされて、確かに想像するだに可哀想だと思えるくらい残酷な環境に置かれてはいるけど、彼のやったことは、その環境下で初めて改心がもたらされるのならば、そこへ置いた方がいいってくらいの破格の犯罪じゃないですか、て。


 苦しめるためじゃない、自分のやったことに反省もなしに死んだんじゃ、何にもならないからこその刑罰という制度だよ。それを考えないなら、刑事さんらの危険を考えても海外と同じく射殺を許可した方が正当だろう。


 死刑制度廃止を訴える人らの理屈は、ねじれていて、理屈が通っていない。だから納得いかないんだよね。感情に訴えることしかしないようなのは、だいたいが論理面で見たら説得力がなくなるからだろうと見ているよ。


 死刑宣告で収監の囚人が、環境ゆえに劇的な心理変化を起こして、すごい聖人になってって話は本当によく聞く。だけど、それは環境が起こした化学変化であって、その環境を与えなければ起きなかったとみていい変化じゃないですか。


 だったら、死ぬと確定の人生でも、ほんの数年の寿命でも、その人生はようやく軌道修正がされて、矯正という理念も結実したということだと思うんよ。その後すぐに死んだとしてもね。


 これは、京アニの放火犯を治療しているっていうことの矛盾にも回答になると思うんだけど、日本の刑法は報復を基本とはしていない、あくまで矯正なんだって話よ。


 まっとうな人間の心を取り戻した上で、きちんと自身の責務を果たして刑を受けなさいということでしょ。その刑が死刑というだけ。どのみち、死なない人間はいないのだし、それが明日明後日になろうとも、やったことの責任は果たされねば、今度は社会を運営していく際の理念に悖るわけよ。


 人間、一人ひとりに権利があり、義務がある。それは全うされねばならない。


 非常にシンプルだと思うのに、そこに感情を挟み込むと理屈がどうにも許せないものに感じてしまうんだよね。だけど、例えばネット炎上なんかでよく聞く、犯罪者の親の責任だとかは、それは連帯責任でしょう。連帯責任、という単語に結びついた時に、すぐに高校球児と連想が結びつけば、おかしいことに気付けるはずなんよ。


 連帯責任は、高校球児の不祥事事件などを思い出して比較してみて、それでも正しいと思えるのか? そういう話よ。



 死刑制度、死刑宣告を受けた人間が何をしてきたのかを考えると、間違っているとは私は言い切れない。冤罪の可能性があるとも言うけど、なんで大臣がなかなかハンコ押さないかっていうと、その疑いがカケラでも感じられたら、ていうセーフティの部分もあるよね。誰も人に死を与える役なんかしたくないっていう感情面も強いけど。


 海外、とくにアメリカなんかはどうなんだろう。松永クラスの極悪犯罪に対しては、逮捕より射殺優勢の姿勢で臨むんだろうか。割と人質取ってると射殺率跳ね上がるようなイメージがあるけど、そっちも同様に興味あるなぁと思うのでした。


 あるいはかなりの数で刑務所内のリンチで死んでたりするらしいけど、これも理屈としては通ってんなぁと思う。誰かがリークして、その胸クソ悪さゆえに他の囚人たちに”正義の鉄槌”を下される、という構図になっているんだもん。実質、死刑はあるよね、そうなると。



 実際に、松永死刑囚のような『限度を超えた許しがたい犯罪』を犯した人間というものを、どのように社会的『処置』をくだすのか、そこにすごく興味はあるよ。けど、感情じゃないんだな、それは。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る