設定をちゃんと活かしきるということ

 例えば、舞台装置に「ゲーム」を持ってこようと考えるでしょ?


 主軸には「恋愛」があって、作者の狙いはこの「恋愛」を書きたいってヤツ。


 ……素直に恋愛モノを書けばいいのに、て思うんだわ。



 これ、普通は逆なのだよ、動機が。



「ゲーム」を書きたいんだけど、そのゲームは一般的にあんまり知名度がなくって興味をもってもらえそうにないから、だから「恋愛」をブースターにして、ゲームの紹介をしてやるぜ、ていう野望を隠してんの。タテマエで恋愛メインですって言いつつ、ホントはゲーム布教が目的なのよさ。


 これを、単なる刺身のツマに「ゲーム」を飾りにしたってさ、そのゲームの愛好者はツマにしてるその態度に反感抱くし、ゲーム知らない層は興味もない設定がさらに面白くもなさそうだったら、そのまんまの感想しか抱かないんよ。すなわち、「どっちの要素もつまんねーな、」だよ。


 メインの「恋愛」はツマに容量を割く分だけは確実に薄まるんだからさ。


 んで、もっと質の悪いのが「ゲーム」の方を悪し様に扱ってさ、ディス作品にしあげて、「ほら、こんなに嫌な界隈なんですよ!」ていうトコロで客引きをする手法な。週刊誌のゴシップ記事と同じで、知らない界隈の恥部ってのは人気あるんよな。


 だけど、この手法は現在ではリスクの方が高いから、危険だよね。その界隈の人の目に止まってしまう可能性がそうとうに高い。そっからネットで拡散したら、あっという間に炎上だ。ディスってんだもん、燃えるのは必然でしょ。


 …実は今、燃えそうだなぁって漫画の棘纏め見てる。(笑


 編集さんの指示じゃないかなぁとか思ってるんよ。以前は割とスタンダードな手法だったようにも思うし。けど、ほんと、今はその手法はリスクの方が高いから止めた方がいいよ~。(メリットとしては、囓っただけの知識でも書けるってのあるから)


 ディスりは、ちょい囓っただけでも書けちゃうけど、紹介となると魅力をちゃんと理解してないと、でしょ。それは作者が実際にハマってるモノでしか出来ないから。


 設定って、その界隈をちゃんと知ってることが前提になるし、知らないんだったら安易に使っちゃうのは底を見抜かれる。ましてや、ディスりになると、ほら、「人を呪わば…」て言うじゃん、て。



 TRPGだったら、クトゥルフ系はめっさエキサイティングして、終始ヘンな笑いが卓でこだましてるとかの話を聞くし、そういうの誇張して書いたりした方が良かったんじゃない? 全員がラリホー状態で延々ラリホーになってるとか、聞いてるだけで楽しそうだったけど。(笑


 あれ、なんだっけ? ゴリラだったか、原始人だったかになるTRPGがいい具合に狂っていて面白そうだったよ~。

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