本屋の未来、ネットの未来

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 本屋はちょい、横へ置いて。今、棘では喧々諤々で萌え絵の処遇ネタで揉めまくっている。これ、要するに人々がパーソナル空間に関しての注文というか、不快なものを私的空間に置きたくないっていう求めが強烈になってると思うのね。


 公的空間だったら千差万別色んな人も考えも受け入れるけど、私的空間は逆に、一切の妥協はしない、という方向へきたかな、と。


 書籍販売にしても、今や公的な流通の場はネットになってると思う。


 だからこそ、本屋はこの公的空間の不満を取り払った品揃えにしないと、客が取れないというトコに来てると思うのよね。今までは本屋がメインストリームだったけど、逆転してしまった、というか。


 よく行く古本屋と本屋があって、そこの、本屋の品揃えは、思い切り偏ってる。


 最新超売れ筋のラノベ2~3種と、新刊ミステリ、最新IT専門とか、専門分野の情報雑誌。男性誌と女性誌それぞれファッション系充実、そんで漫画も最新分重点。


 これ、店舗の前の通りが大学生の通学路なのですわ。そこに併せて品揃えしてるから、ラノベもほんとに話題になって一般でもたまに聞こえてくるタイトルだけしか置いてないのね。ミステリは割と大御所とかずらっと並んでる。


 客層見極めて、そこに合わせるって大事だなぁと。これ逆にネットだと出来ないもんね。どこまでがパーソナルでどこから公的空間っていう境界が曖昧だから、ぜんぶ地続きに感じてしまうんで、そういうの出来ない。自分一人が努力しても隣人に台無しにされるのがネットだからさぁ。スイッチオンで出てくる世界ってコトで地続き感覚抜けないんだよねぇ…


 そのパーソナルと公共の境界がないって感覚をちゃんと持ちえない者が、ちょいちょいモラル問題で「表現ノ自由ガー」とか言って、この感覚に敏感な人々から吊し上げ食らってるなー、という気がしますわ。敏感な側も、ネット全土がお前のパーソナルじゃねぇ、てとこをあんま理解してないけどね。


 居心地良い空間、てので言えば、私は割とこういう混沌としてダークネスな無法地帯は気持ちよく過ごせるんで(実体はリアルという安全地帯に置いてる前提)、もっと争え!てな感じで傍観できるけども、すぐ心を痛めちゃう天使なヒトには辛い場所になりつつあるよね、ネット。


 そういう天使の方が多いのがホントのトコだと思うんで、本屋の需要ってのは、メインストリームだと思ってるトコの勘違いを早いこと糺して、適材適所で「その地域、その客層」に合わせた本棚造りってのをもっと徹底させりゃ、まだまだ十分生き残っていけるだろう、と観てますわ。


 中途半端だから、メイン客層が満足感なくて離れてしまうんだよ、切り捨てる客層をもっと徹底して切り捨てるという、リストラのターンに入ってると思う。実は本屋ってのは、「本屋に来たぞ!」という体験を売ってるんだよ、本だけではなく。その体験ってのはパーソナルに近いから、より気持ちよい空間を創出する必要がある。


 多くの客にとって、居心地が悪くなるんだよ、その客の好むその一冊の本は。


 話題になった本ばかりでも成り立つだろうけど、その話題になった本ってのを出現させる方法が、現在は模索されてんだよねぇ。テレビも頼んなくなってきたし、アニメ化も深夜じゃなぁ…、てトコだし。映画はまだ本屋にまで影響及ぼせるだけの話題作れるけど、これもヒットしたら、の条件付き。厳しいねぇ…

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