小説は計算と論理で出来上がる(たぶん)

 文章の、修飾語のひとつ、助詞のひとつ、そんな単位で計算されて論理的に組み立てられたシロモノ、それが「小説」と私は思っていて。


 1から10まで計算ずく。


 ミステリ書くようになって、ますます確信してるわけですが、ほんとこういうSNSの無責任ぐだぐだエッセイを書くような、垂れ流しでは書けないわけですよ、皆さん、同意してくださると思う!


 こんなの毎日1万文字でもザクザク書けるけどさー、ほとんどウサ晴らしで書いてるし、頭の中で思考したものを素通りにアウトプットしてるだけだからー、ほんっと井戸端でお喋りしてんのをそのまま書き写すのに近いよね、ぜんぜん時間掛からない。


 それに比べて小説ってやつは。


 公募用新作の三話目を書いたわけですよ、プロットの通りに書いたけども、予想してた肌触りじゃない! こんなはずではなかった! 頭抱えてますわ。


 だいたい頭の中にあるんだ、それを書いたらそのまま再現されるはずなんだけど、通しで読んでみたら、見落としていた計算違いが発覚、て。この肌触りのざらつき。

 まだ形容詞とか単語、キャラの語調とかを体得してないから、暗算が出来ないってことで、それがそのまんま計算ミスで、文章化してみたら表出する、ていう。


 この、本当に細かい手触り的なトコが、まだ計算ではなくて感触でやってるせいで、実際に現物にしてみないと解からんという難儀なことになってます。だいぶ計算でやり込めるようになってきたんだけどなー。まだ甘いんだネ。


 なんての? 大工さんが柱にホゾを彫ってさ、材木を組み立てる歴史的建築法があるじゃないですか、あれで寸法間違っちゃってホゾ入んねーよ、てなった感じ。職人気質ってのはだな、あれを計算なしの感覚でピタリと嵌めたい欲求なのですな。それを小説でやりたい。職人芸の域まで昇華させたら無敵やん。


 まだまだ修行が足りなくて、ホゾの噛み合わせひとつ満足に彫れません。orz



 シリーズ作が先行して幾つかすでにカタチがあるんですよねぇ、それらのいわば先頭に置こうとしてる作品なわけで、コミカルタッチにする予定はないわけです。他の主要作品になる系統はみなシリアスなので、最初の作品はシリアスでないといけないという縛りがある。それも、重いシリアスでない、中間のシリアス。

 言ってみれば、ラノベと文芸の中間的な感触で書いてきたシリーズなのに、今回の登場人物たちはラノベに寄りすぎ。特に前半で探偵役をする結城あずさというキャラはそれが顕著で、これが頭痛の種になっていますわ。


 ラノベじゃないのに、キャラがラノベ寄りになっちゃった、ていう。ジャンル違いの成分が不用意に入るってのは、それが計算でないなら百害しかないわけで。狙って入れたラノベ成分じゃないのがね、どんな化学反応起こるか予測の範囲外の上に、作者は対応出来ないと見たほうがいい、ていうね。まさに百害だよ。


 だから小説は計算で書く、と思ってるわけでね、詳細を書いてもしゃーないからここは端折って書いてて、読んでる人は何を言ってるか解からんだろうけども、まぁ、ようするに愚痴です。orz

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