【書評】昭和・平成 日本の凶悪犯罪100【ムカつき注意】

 読了。


 宅間守、角田美代子、松永太、林眞須美……聞き覚えのある名前が次々と登場した。実際に獄中の彼らに接見して書かれたルポは、インタビュアーのバイアスに注意しながら読まねばならないにしても、テレビ報道ではカットされた多くの情報を含んで、示唆に富んでいた。


 時代ごとに少しずつ移り変わる犯罪性の本質。00年代は、そういえば「キレる17歳」というフレーズがよく聞かれたなぁと懐かしく思ったり。あれから20年近くなり、10代は大人しくなったが、あの時代はなんだったのかとも思った。勝手な分析の言葉を綴ろうと思えばいくらでも綴れるのだが、そういう行為が虚しい逃避であるという点もこの数年で世間に浸透してきたよなぁ。


 解からないものは、解からないのだ。潔く認めることの難しさよ。



つづく

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