リアとオタのビジネス的相関図

「具体的な要望はない」けれど「いい物は解かる」それがリア充。


「具体的な要望があり」さらに「エスカレートする」それがオタ。


 だから、ビジネス的な勝利を収める基本は、オタの要望に応えた高品質なものを、リアに広める、が正しい。


 品質のバロメータは、常に少数派にしかならないオタにある。

 けれど、需要のバロメータはオタではなく多数派リアを見て決めねばならない。


 ゲーム業界がこの轍を踏んで爆散したのは、まだ記憶に新しい。難度だけがうなぎ上りとなり、人を選ぶモノとなって商品価値が暴落した。基本、オタは少数派だ。


 オタの要望は天井知らずで、しかも先鋭化していく。どんどん一般向けから離れていく性質も持つから、内輪ウケには警戒しなくてはいけない。内輪ウケになっていないかどうかのバロメータが、リアのウケという事になる。


 しかし、基本的にこのリアの要望は的外れがほぼ100%なのでアテにならない。イデオロギーに引きずられて横道へ逸れていったりするしね。地雷だよ、あれ。地に足のついてない理想論とか平気でまかり通ってるし。


 傾きかけたコンテンツを盛り返そうと考えるならば、やはりオタの意見から取らねばならなくなる。ただし、今度はアンチを見る。ヒントは常に、賛同者にはないことだけは確かだからね。ここまで残った賛同者は先鋭化を受け入れたごく一部だから。


 こういう具合のセオリーというか、サイクル自体は広く知れ渡ってるんだけど、実践ではなかなか巧くいかないのも事実。ノウハウって、漠然としてるんだよねぇ。


 リアって、発言も、フットワークも軽くて、人を不快にさせないよう気配りする。


 けどそれ、ひっくり返したら、己の人間関係以外には無頓着ってことだからね。

(だからビジネスデータを取るにはちょっと癖がある層なんだよね)

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