【読書感想】警察手帳 著者:古野まほろ氏
これ。警察のけっこうな上層キャリアだった方の書いたリアルな警察内情あるあるネタ本です。いやぁ、私もいちおう司法関係者の家族ですんで、この本がリアルであるってのは解かります。面白くて一気読み。(笑
まず、警察関係者は揃いも揃って「バカ」が付くほど真面目な正義感の塊です。
これは実際に知ってる人は皆そりゃそうだわと解かるんですわ。激務ですもん。同じ意味で政治関連の(市議会あたり)人の知り合いも居たりしたんで、そっちの人もイメージされてるよりもぜんぜんマトモって事も知ってます。
どっちも理想を持ってて正義感強くなきゃ勤まりませんので。想像を越える激務&厳しい世界です。特に警察はものすごい実力主義社会で、ほんまに日本かいなって思うよーなシステムで成立しています。それをのほほんとした筆致で書いてらっしゃるこの作者さん、タダモノじゃないですな。(笑
ま、警察官が超生真面目ってのにはちょっとしたカラクリがある、と著作では暴露されてましたが。ほとんど軍隊じゃん、と思うよーなシステムですね、確かに。
桜田門組ほどの巨大組織となると、もう、常識的な想像では追いつきません。そーいや、実録系の山口組内部リークの記事でも想像を斜め上に行く実体がのほほんと書かれていたっけ、とか思い出したり。ある意味、よく似てます。任侠と警察。
平たく言うと、仁義の世界。私の受けた感想だとそんなイメージが一番近い。
良くも悪くも仁義が絡むという感じを思いました。信念が絡むから始末が悪いというケースも多々あるんでしょうな。
なんのかんの、ヤクザでも警察でも政治家でも、中の人は我々と何も変わらん人間ですんで、そんなにそこらの他の組織と違ってくるわけがないわけです。ヒューマンドラマな人情があり、失敗があり、欲だって掻いてポカもする。特殊になるはずがない。特に、あれだけ大量に人間がいて、平均的になるのが数学的真理なのに。
しかし、他の会社組織と違い、腰掛け気分だと万年平が確約される世界なので、その点だけは特殊。ものすごい外資系というイメージ。能力のある者しか上に行けない。小細工不可。小細工で上に行っても使えなきゃ容赦なく飛ばされる世界だそうで、さすがは桜田門組などと揶揄されるだけのことはあるって。
警察を扱うなら、ひと昔前の任侠ヤクザモノを書くよーな気で書いたほーがまだ実体に近いだろう、と思って「あの日、君に愛を告げていたなら。」の岡山県警書きました。(笑
あ、市民からでも差し入れ受け取るのは贈収賄になるんで、あのシーンはアウトですけど。(書き直ししなきゃいかん箇所がまだいっぱいあると思います)
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