ラノベを目指す人、文芸を目指す人 ②

 また余計な一言を書いたかも知れない。私の書くことはたいがい「風が吹けば桶屋が儲かる」だから途中で止めるとまったく逆の意味になる。反省、反省。(^^;)




 口をすっぱくして、ラノベと文学文芸は畑違いだと言い続けているけども、だけど合わせ鏡でもあるんで文芸を目指すならラノベを分析しないとダメだし、ラノベを目指すなら文学文芸をやらねばならないんだよねぇ。


 ラノベを分析すれば、必然で文学文芸も見えてくるもんで。(てへ。)


 真正面からやるのが怖い人は、反対勢力から入るのがお勧めという事ですよ。私は無関係よというシートベルトを掛けてライドに挑めます。精神衛生上優しい仕様。


 畑は違うけど同じ地平には違いないんでね、少なくとも漫画やアニメよりは近しい同じ大陸産って感じ。隣の畑の作物。漫画とアニメなんか琵琶湖挟んだ西と東って感じの距離感ではないかな、と。だから漫画やるのにアニメはやらんでもヨロシイというわけで、むしろ漫画やるなら基礎医学(人体)が必要、て感じの事柄です。


 まず、畑が違うという自覚を持つのが大事だろうなというのは、これは両者平行で並べてやった結論です。ラノベにしか触れてなかったら文芸はゼロからの出発だし、逆もまた然り、文芸で親しんでるからラノベの賞でもイケるとか思うのは大間違いってのは完全に理解できました。そのくらい違う。


 ここら辺、コンテクストってなんぞや?ってんで嫌ってほど調べたから、これももうばっちこーい!てくらいに理解したよ。(^^)


 コンテクストだよ、コンテクスト。羽田センセのゾンビ小説から始まって、かなりあちこち調べてようやく理解したけども、今度は「自然主義派とはなんぞや?」で引っかかっているんだから、小説ってのは奥が深い。とにかくこのコンテクストってのが、ジャンルを、文学文芸とラノベとを隔てるのだ。


 やれ冒頭一文字開けなさいだの、人称は統一しなさいだの、そういうルールはジャンルで微妙に違ったり大きく違ったりするわけで。そういうルールがあるからには、あるだけの理由と効用があるわけですよ、奥さん。

 必要なのは、そこんとこをちゃんと学ぶという姿勢。で、学び方のうちで手っ取り早いというか、頭のニブい私にも解かりやすかったのがラノベとの比較対象で論じるやり方ね。ラノベと共通の部分、水と油の部分、まったくの独自ルール、てな感じ。


 これの優れている点は、かなりの部分で「文学批評」は無視できるって事。これ、「文学」まで手を伸ばす羽目に陥ってごらんなさいよ、凄まじいことになるんだから。出来れば触らぬ神に祟りなしってわけで、文学にまでは行きとうなかったわけです。範囲がね、深度がね、ニワカが齧った程度でモノに出来るよーなもんじゃないからね! くわばらくわばら、て事ですよ。


 だけど文学って小説の総本山だからね。頂上の本堂安置のご本尊に辿り着くにはお山を登らねばならないってそういうイメージでね、九十九折れの壱千何百とかある階段昇ってけや、おらー、て感じが文学を学ぶ、文学批評だわ、無理だろ。

 だから裾野の文芸とかラノベとかでうろちょろして、上っ面だけでも、小説とはなんぞや?に決着つけてだな、書き方ノウハウってのはそういう理解の上にしか成立せんのだからして、漠然とでも解かったつもりにならんと進まんのよ。小手先の技って一つ一つ見てくと矛盾してるのなんてゴロゴロしてんだから、理屈が解かってないとそこら辺りの化学反応の予測もつかんのよ。

 論文の書き方の本、私が読んだのは三冊だったけど、三冊ともに「小説は除く」の注釈がどっかに必ず書いてあるくらいだよ? セオリー通じないのよ、小説。

 基礎とかって書いてあるノウハウが、他のと混ぜたらダメな劇薬成分だったりってのが、平気であんのよ。作品が即死したりすんの。(カンベンしてくれよほんとー)

 だけどそういうノウハウ無視して好きに書いたら、理論上では確かに書けないことはないけどさ、脳内補完ってヤツで独り相撲かも知れないんだよ、誰も理解しないとしても解からないんだ、なんせNOの声はなかなか聞こえてこないのが実情だからね。ネガティブでごめんね。


 例えば、文芸の必殺技「行間を読ませる」なんてのはさ、テンプレ小説読みにはまったく通用しないどころか、読者と化学反応起こして、劇薬作用で作品を殺しにかかるよ? 丁寧な描写とかも。逆に、枝葉の話は要点だけちゃちゃっと流して本題をスピード展開してのけるラノベの手法ってのも、文芸読者的には手抜きと受け止められかねないのよ。そこら辺を丁寧に紐解いて学究していくのが文学批評だけど、学究したいか?て話だよ。これやんないと文学は書けないだろう、と思うけど、文学までは行かないなら、後回しにしちゃいたいでしょ。いずれはやらんといかんにしても。


 これが、前準備だったりするから。文学書くってことの。書き方の本とか講座にある事柄ってのは、ベースに論理があって、その理屈の部分を理解せずにノウハウだけをマニュアル的に暗記したって使い物にならんよ、て。で、その理屈の部分は総本山に繋がってるからやりだしたら大変だよ、て事よー。


 














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