理想主義の構造的欠陥
まず、フランス革命後の大粛清と、浅間山荘事件と、ヒラリー氏敗北は同じ括りだと思うのです。つまり、キーワードは理想主義。
フェミニストを例に説明を試みたいと思います。
フェミニストの敵はレイシスト、差別主義ですね。で、彼らはあらゆる場面を利用して、これに対する反対運動を繰り広げます。それは他のフェミニズムを標榜する人々とも連携していくわけですが、ここに欠陥が。
色んな人がいるわけです。
差別というものは、あらゆる場面に発生しますので、一つの事柄で誰かがレイシストに攻撃を加えれば、それは別の方面での差別行為になりやすいわけで、自身がレイシスト判定に引っかかるわけです。これがね、多くの場合は、同じ陣営の者はこれを諌めることが出来ない。
差別主義者に対しては激しく批判をしても、別方面の差別となっている同胞に対して平等に扱うことが出来ない。激しい批判は難しい。擁護してしまう。
これは、二枚舌です、ダブルスタンダードだ。
で、大粛清も山荘も、あの悲劇はつまり二枚舌にならない事を選択した結果、というわけです。二枚舌を回避する唯一の方策は自滅だけなのです。
平等というのは幻想なのですね、それを目指そうとする者ほどその道から外れていくという、恐ろしく底意地の悪い構造をしている。不在証明と同じで成立しない悪魔の
不可能な理想を無理やり成立させようとした結果が、あの凶悪な行為になるというのはなかなかに面白いもんだなぁと、不謹慎かもですがそう思います。
追記。
わたしは、平等ってのは論理上ですら実現不可能なものだと睨んでいます。世界ってのはミクロでもマクロでも安定はしていないのですよね、いわば、末端まで奇数で割り切れない状態。安定はイコールで停止なので、常に動いている為には不安定、常に偏っていなければいけない、と思うわけです。根本原理がそうなんであれば、あらゆる事象もまた安定はしない。平等というのは均一にする、安定させるという事。
で、差別反対運動というのはこの平等思想を根本に抱えているわけで、その行動は必ず矛盾を孕む、というわけですね。
よく出来てんなぁ、世界。なんて感心してしまいます。絶対割り切れないもんね。すごい。(笑
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