レノアとボールド

 今日、お姑さんとまたまた気まずくなってしまった。

「ボールド貰ったんだけど、一つ貴女にあげるわ、」

 そう言ってくださったものを、私は断ってしまったのです。

「いえ、うちはボールド使ってないんでいいですよ、」

 言い方はやんわりと言ったつもりだったけど、あんまり効果はなかったようです。実際に私はレノア派であって、ボールドは使ったことがなかったんだけど、言葉のあやというか、なんというか。


 別に柔軟剤くらい何でも良さそうなものであって、私も絶対にレノアでないと嫌だとかいうコダワリがあるわけでもなかったのだけど、つい言ってしまったのです。だって、使ってないんだもん。

 お姑さんは不機嫌になりました。そりゃそうです、「せっかくくれると言うんなら、要らなくたって貰っておきなさい、その人の心が入っているんだから。」というのがモットーのお姑さんだもの。実際、それは正しいもの。


 けれど、私だってこう思ったんですよ、「私は使わないブランドの物だけど、お姑さんは確か使ってたと思うから、どうぞお姑さんのトコで使ってくださいな、」と。


 これは難しいんだよね。私の言い方が悪かった。よかれと思って言った事ややった事が、相手には気に食わない事だったなんてのがよくあります。言い方ひとつで誤解が生じてしまったり、なんだか気分が悪くなってしまったりというのもある。

 ヘタクソなんだよなぁ、と自己嫌悪した出来事でした。

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