第5話 神父の戸惑い
東南アジアに位置する都市国家であるポルタス・レオニス。
時刻は午前4時を回ろうとしていた。
夜中になってもうだるような熱気とまとわりつく
今日のこの
宿の主人や従業員もその例外ではなく、いま宿の中にいる人間は二人だけだった。
四階建ての宿の最上階にある角部屋のドアにはしっかりと
6
白いワンピースを身にまとった浅黒い肌のその人物は、肩や手足の細さから女性のように見えた。
同様に4本の
その
その目は
その
そして窓から差し込む
それは黒衣を身につけた西洋人の神父だった。
神父の名はジミー・マッケイガン。
彼は
「悪魔
マッケイガン神父は悪魔に取り
いつものように悪魔
「うがああああっ! があるるるるるるる」
少女が体の自由を得ようともがき暴れるたびに、固定された
少女の目は真っ赤に充血し、その口からはまるでケモノのような
部屋の中に
だというのに事態は彼の思うようには進まず、神父は
そして彼はここ最近耳にしたある
(悪魔
神父の表情から彼の内心を読み取ったのか、少女は突然、人の言葉を話し始めた。
『その
その声は少女らしいそれだったが、その口調は
神父は少女に向かって
「貴様は悪魔か! ならばその名を名乗れ!」
『さあ……どうかな。マヌケな神父よ』
少女はそう言って
結局この日、神父は少女の体の中に
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