第5話

 一花先輩と相談してから、そのまま家に直行した。と言っても、まぁ自転車で飛ばして20分くらいのところだ。


 とにかく、線画を仕上げないといけないので、6人分のキャラクター全身の立ち絵を書くことにした。目安はキャラクター1人30分が目標だ。極細ボールペンがあるので、まぁ、消しゴムかけを抜かせば、そんなに時間がかからない。3時間以内にどうにか収まるように描き上げた。


 スキャナーにつなぐと、音を立てながら、画像をスキャニングしていく。パソコンの仮装メモリーがもっとあるなら、もっと早いんだろうな。


 そうだ、直輝君にメールしよう。




『送信者:山中宣毅

 件名:画像ファイルを送りたいんだけど。



 今日、一花先輩と話し合ったんだけど、

 先輩にキャラデザの着色してもらうことになりました。


 スキャニングデーターを画質を落とさない様に送りたいんだけど、

 無料でFTTP的なサーバーってある?』



 よし、これで、送信しよう。

 10分後にすぐにメールが届いた。



『送信者:天童直輝

 件名:んーとね


 おっけー。確か、パソコンの速度遅いんだよね?

 宅ファイル便は面倒だろうだから、オンラインストレージサービスのDropboxでどう?

 あとで招待メール出しとくね。』


 直輝君からメールが届いたので、パソコンに転送して、Dropboxの新規アカウントを作ることにした。友達から招待して作ると、容量が増えるらしい。僕では設定がいまいちわからないので、直輝くんの方から、一花先輩と城川さんの方に、招待メールを送ってもらって、どうにか、ファイル交換環境をつくった。えーっと、30分くらいかな?ほんと会社みたい。

 あの2人なんで、こんなに作業が速いんだろう。


 一花先輩のフォルダーに今日仕上げたキャラクター画像6枚を入れて、とりあえず、今日の作業は終了だ。


 一応、メンバー用掲示板にも書き込んでおこう。



ーー

○月4日 21:51 投稿者:宣毅

一花先輩へ


Dropboxに画像入れていますので、着色お願いします。


ーー


 よし、これでいいかなぁ。

 英語の予習しなきゃだけど、もう、寝ちゃえ。もう1時だ。

 おやすみー。

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