はじめ、正直に言うと読むのを躊躇した。複雑な気持ちになるのが嫌だったからだ。
でも、読み出してその気持ちはすっ飛んで行った。女性にとってどれだけ怖くて辛いことなのか考えるだけで胸の奥が苦しくなった。その上、もしもの事があれば大事な人たちを置いていくことになるという恐怖。壮絶な戦いだったと思う。
このお話は女性だけでなく男性にも読んでもらいたいと思った。
「分からない」
そんな一言では終わらせてはいけない。絶対にダメなことだ。
若いとか性別とか関係なく沢山の人に読んでもらいたい。
そんな思いで星三つです。
タミィさん。旦那さん。息子さんも、頑張りましたね。
そして、ありがとう。
本当はこんな辛い話に☆を付けるのもどうかと思うのですが、目頭が熱くなるものがあったので書かせて頂きます。
今まで何事もなく過ごしてきたのに、突然の乳がんという死の宣告。普通の人なら、まず立ち上がれないほどの絶望感だったでしょう。
そんな患者に対しても、一部の人たちは気遣いの言葉すら掛けられない。非常に残念で仕方がないです。
言葉や笑いは最良の薬、これは本当にそうだと思います。
夫と息子さんがずっと一緒に居てくれたからこそ、支えがあったからこそ、作者様もきっと病気と素直に向き合えたんだと思います。
自分はまだ若いので大丈夫、なんて他人事。一人でも多くの人(特に若い世代)に読んでもらいたい作品です。この作品を読んでいると自分の悩んでいたことが凄くちっぽけに感じ、また明日から頑張って進んでいけそうです。
最後にこんなことを言うのもなんですが、「諦めずによく頑張ったね」と作者様に直接言ってあげたい。
自分に、自分の大切な人に、いつ襲いかかっても不思議ではないことがあります。そのひとつが病気ではないでしょうか。
作者はその痛みや孤独、辛さをこうして語ってくださる。誰かに語れるようになるまでの道のりは、厳しいものだったでしょう。
現在病と向き合っている人も、健やかな人も、女性も男性も、すべての人がまずは知ることから始まるのだと思います。
このエッセイを読み終えたとき、きっと誰かに、何かに優しくできるはず。
病に関してだけではなく、ちょっとしたヒントや勇気をもらえるような、そんな予感がするからです。
続きを楽しみにしています。