第44話  卵巣の腫瘍

3月に入り、ついにハワイに来て2年の歳月が流れた。


息子は10歳になった。行っていた学校は先生が変わってしまい、いじめなどもひどかったので、軍の子供が多い学校に変わった。これは本当に正解で、もっと早くそうすればよかった。


 手術をして1ヶ月経ったのに、胸は全然普通じゃなかった。 傷は治ってきていたけれど、とにかく左胸がありえない形になっていた。もう手術はしたくなかったので、もう少し様子を見ることにした。


 そして、またショックな事が起こった。

婦人科の検査で卵巣に影があると言われる。 多分腫瘍だろうと。

かなり大きなもので9センチもあるという。


乳がんをしていると卵巣がんのリスクも上がるので、良性か悪性かわからないけれど手術で切除したほうが良いと言われる。そして子宮も一緒にとった方がいい、と。これは飲んでいる薬で子宮がんのリスクが上がるからだ。


若い男性の医者が


「子供をもう生まないのならば必要のない器官だし」と言った。


女にとって、そんなに簡単な話ではない。 また心配なことが増えた。


「取ってしまっても、支障はないよ」と言った。


「じゃあ先生は子宮を取ったんですね」と言い返したかった。女性の器官の病気のことは女性のドクターに相談したい。


もう落ち込まない。立ち上がって戦おうと思う。負けるわけにはいかない。 もう夫と息子を泣かさないと決意していた。


卵巣の手術の決意をする。

2つとも取り出すか悪い方だけかはまだ決めかねていた。


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