第2話 問題児がノーネームに加わるそうですよ?

笑顔で声をかけた少年は氷を蹴破り黒うさぎを自由の身にした後、本題を切り出した

「お前、うちのコミュニティに入らねぇか?」

「うん、いいよ。」即答だった

「帰っても暇だし行く宛がないし」と

白夜からしてみれば願ったり叶ったりの状況だったのだから即答しないわけがない。

「あたしは月夜見白夜と言います。ルナもしくは月夜見様って呼んでよね」と どう見ても一択しかない選択肢を並べて呼び方を強制する白夜対して少年は

「俺の名は坂廻十六夜。粗野で凶悪で、快楽主義と3拍子揃ったダメ人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれよ」

と、箱庭に来たときと同じ紹介をした金髪の少年、坂廻十六夜は黒うさぎに一瞥してコミュニティの現状を見せてなお入るかどうかを決めてもらうこととした。


二一〇五三八〇外門コミュニティノーネーム本拠地

そこで待ち受けていたのは、リーダーと思われる男の子と女性5人、200人以上の子供だった。男の子が前に出て、少し緊張した様子で

「ぼくはジン=ラッセルと言います。いきなりで悪いですけど中でゆっくりと話をしたいので、どうぞ入ってください」

それに白夜は無言で応じた。

「さて、あなたの名前をまだ聞いていませんでしたね。なんと言うお名前ですか?」と言われたので、それもそうだと思い、丁寧に話した

「あたしの名前は月夜見白夜。あなたのコミュニティに入るけど、何か目標でもあるのかしら?」

それに応えたのはジンではなく黒髪の少女だった

「私たちのコミュニティノーネームは打倒魔王を掲げ、かつて魔王に奪われたコミュニティの名と旗印を取り返すことを目標としています」

最後に「あたしは久遠飛鳥よ。よろしくね」と笑い掛けた

続いてとなりにいたおとなしい娘が自己紹介をしてくれた

「私は春日部耀、よろしく。で、こっちが」

「レティシアだ。よろしく頼む」

レティシアと名乗ったのはどう見ても白夜より幼い面立ちだった

「私は白雪姫だ。昔はトリトニスの大滝に住んでいた」よろしく頼む、と黒髪の着物を着た女性が言った

最後は目付きの鋭い子だった

「私はペスト。黒死病の悪魔よ。昔はね。今は三人でメイドをやってるわ」とペストがメイドで大丈夫かと思いつつ全員の挨拶が終わった

少し間を置いて

「なるほど。大体の方針とみんなの名前は覚えた。じゃあこれからよろしくね」と挨拶を済ました

その後十六夜と飛鳥、耀と黒うさぎ、そして白夜の5人はサウザンドアイズへと向かった

その道中にこの箱庭世界について教えてもらったが、詳しくは本編を参照してほしい

白夜叉の元に着くと白夜叉はこう言った

「またお主らか。まあ黒うさぎがいるのなら問題はないがの」続けて

「なんのようじゃ?と、その前にお主は誰じゃ、初めてみる顔だが」

その言葉に黒うさぎが

「彼女は月夜見白夜です。実は彼女の恩恵を鑑定してほしくて来ました」

と簡単な要件を伝えると白夜叉はニヤリと笑い、

「ノーネームの仲間に入ったのならそれ相応の力は兼ね備えておるよな」と挑発したのだ

挑発に対し白夜は、

「いいでしょう。あなたにギフトゲームを申し込みます。」と返した

白夜叉はさらに不敵な笑みを浮かべ

「お主が臨むのは試練への挑戦かそれとも決闘か」

と言い袖口から取り出したカードが輝くと同時に目の前に広がったのは一面の銀世界。その一瞬の出来事に驚愕した白夜は、ふふっと嗤い、

おとなしく試練を受けると述べた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る