第2話 クリエイターに誹謗中傷はご褒美です
自分の作品を悪くいわれて落ち込むひとがいるという。
そりゃ悪くいわれるより、褒められたいのが人情です。
けどね、よく考えてみてください。
それはあなたの作品がその書き込んだひとの「ココロ」を動かした証拠でもあるわけです。
ココロを動かすと書いて「感動」と呼ぶ。そういう意味ではあなたの作品には他人のココロを動かすに足るなにかがあったのです。
そもそも,悪口を書き込むといっても、それ相応の手間暇がかかります。ぼーっとしていたら勝手に文章が浮き上がったりしません。
ちゃんと意味の通じる「あなたに伝えたいなにか」が込められている文章には違いなありません。
その意図が正しいのか間違っているのかは別にして、それは確かにあなたの作品が生み出した感情の化学反応なのです。
悪口もまた「感動」の一種ということを考えれば、充分な成果といえましょう。
相手に「悪口を書かせる気にさせた」というだけの情動を「感動」を引き起こさせたのですから。
だいたい、もっとも憂うべきは悪口ではありません。よく芸能人の好感度ランキングにあるように好きのランクも嫌いのランクも似たり寄ったりのランキングになっているのをご存じでしょう。人気がある人ほど悪くいわれることが増えます。
これからわかるように、一番憂慮すべきは悪口なんかではありません。
無反応です。
悪口をいうひともいない。完全無反応。作品が良いか悪いかの判断しようもない。
ほら、覚えがありませんか?
せっかく書き上げた作品にいつまでもなんの反応もないままずっと日々を重ねるだけという毎日の不安感を。
これに比べたら悪口なんて福音も同然!
悪口で心が折れるなんて、贅沢過ぎる悩みです。
個人的に悪口で心が折れるなんてひとは、ひとに読んでもらうためにそれなりの努力をしてもいない傾向にある気がします。
実際、下手であることが多いです。どんな場であって、下手な人間を褒める人間なんていません。周囲のせいばかりにしないで、自分を顧みる必要があると思います。
それなりに努力しているひとは作品を褒めてもらうのが、どれほど困難かを知っているから、そんな程度のことで心が折れたりしません。
相手の感想から自作の問題点を分析するくらいの根性は持ち合わせています。
もちろん褒められると嬉しいに決まっていますが、これも素直に受け取りはしません。さらに次の作品に生かせないかコメントの分析は欠かせません。
以上のことから、作品を作り上げるなら悪口はダメなことどころか、むしろこっちの勝ちとおわかりでしょう。
それとは逆に本当に問題なのはまったくの無反応です。
ですので、みなさん悪口が書かれたら、しめしめと心の中で勝利宣言しましょう。
相手のココロを動かした時点でこっちの勝ちなのですから!
ではでは~♪
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