第4章 隠された湖2

正直ルーナが兎を捕れるとは思わなかった。


肉を食べたかった俺は、たまたま見つけた白雅鳥を捕まえたというだけだった。


しばらくすると、いい匂いがしてきた。


料理が出来たと言われ、2人の元へと行く。




「今日はルーナが殆ど作ったんだよ。私はサポートしただけなの。」



「メリアに教えてもらいながら作ったんだ。どうかな?」




受け取った料理を口に運ぶ。


メリアが教えたのなら、味付けはメリアのものだろう。




「うん。美味しい。」



「美味いな。ルーナもこれからは調理担当か。」




ルーナが調理出来るようになれば、、別行動になった時に、ハワンドは楽になるだろう。




「このまま行けば、明日にはルーナの依頼の魔物がいるあたりに行けそうだな。」



「行けると思うよ。」




ハワンドに同意した。


途中何もなければ明日にはルーナの依頼は終わるだろう。




「休憩が終わったら、ルーナの弓を練習しつつ、移動するか。矢も作らないとな。」




俺たちは昼食を終えて、片付けの後、少しだけ休んでから出発することにした。


ルーナの依頼の魔物の生息地にたどり着いたのは、次の日の午後だった。


弓を練習しながら移動してきたこともあって、ルーナの弓の命中率は多少上がっていた。


それでもまだ、素早い魔物には当たらず、逃げられている。


依頼達成するためにはサポートが必要だろう。


素人にしては、ルーナの成長速度は、早いほうだとは思う。




「ルーナ。俺がサポートするから、落ち着いてやってみな。」



「うん。」




ハワンドがサポートをしている。


俺とメリアの出番はなさそうだ。


今いる魔物は初級向けで、食料にする以外は中級者が何人もで倒すような魔物ではない。


どうやら1匹に苦戦しているようだ。


何匹倒すんだったかなと内心思う。




「当たった!」



「よし。あと4匹。」




どうやら討伐依頼の数は5匹だったようだ。


初心者一人では受けられない依頼のはずで、ハワンドが一緒に受けたからルーナも受けられたのだろうと思う。




「メリア、暇だから夕食の調達してくるよ。」



「わかった。ここで待ってるね。」




俺が移動しようとしたその時、ルーナから魔力の動きを感じ、爆発音が聞こえた。


魔法の発動だとはすぐにわかったけれど、突然のことで何の対処も出来なかった。


振り返り、2人の元へといく。



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