第3章 ルーナの決意3

「赤い竜以外にも竜がいるのは知ってるよ。お父さんと一緒にいた竜が火を使うのを見たことある。身体の周りを火がぐるぐるしてた。凄いなって思った。あれ魔法かな?竜も魔法使うの?」




いい質問だな。


竜も確かに魔法を使う。


火竜の一般竜なら、火の魔法だ。


もちろん口から火を吐くことも出来る。


火竜はいろんな形で火を扱うことが可能な竜だといえるだろう。




「その質問の前に竜について俺が知ってることを話そう。竜は全部で5種類。赤い火竜、青い水竜、緑の風竜、茶色の地竜。そして銀色の銀聖竜。銀聖竜は竜の王族と言われている。見たことのある人は殆どいないと言っていい。」



「銀色の竜かぁ。きれいなんだろうな。会ってみたい。」




銀聖竜か・・・。


普通は会うことなんてないだろう。




「俺も10年旅してきてるが、銀聖竜を見たという話すら聞いたことがない。竜が姿を消してから、銀聖竜は出てこなくなったんじゃないかと言われているよ。王族だから余計かもしれないな。」



「私やっぱり銀聖竜に会ってみたい。会って友達になるの。」




銀聖竜と友達か・・・。


普通は難しいだろう。


ただ、銀聖竜が竜の姿で出てくるとは限らない。


どう探すのだろうか。


「話を続けるよ。竜はそれぞれに属性がある。名前そのままなんだが、火竜は火、水竜は水、風竜は風、地竜は土。銀聖竜だけは全属性を扱えるらしい。銀聖竜の話に関してはかなり情報が古いから、今伝えれられているのがどこまで合ってるかがわからないんだ。そして、魔法に関してだが、同属性の魔法は使えるらしい。」



どんな情報なのか気になるな。


次の大きな街で図書館にでも行って本を見てこよう。




「竜と契約することによって、契約した竜の属性と同じ属性が強くなる。」



「そういえばお父さん、火をよく使ってた。」




同じ属性が強くなるってことは、相手が銀聖竜の場合どうなるんだ?




「火竜と契約していたのなら火が得意になるだろうな。それと、契約者は身体のどこかに痣があるらしい。それが竜と契約した証みたいだな。俺も見たことがあるわけじゃないから言い切れないんだ。」



「お父さんに痣あったかなぁ・・・。わかんない。」




痣か・・・。


人によって痣の位置は変わる。


そして、契約の証に見えないものもあるようだ。


俺は知識としてしか知らない。


見る機会は来るだろうか。




「それと、一部の竜は擬態が出来るという噂がある。」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る