第1話 「仏」の時間ですよ
入学式も終わり、教室でこれからの学校生活の案内があった。
担任から、
「時間割に『仏』とあるのは、フランス語ではなくて『仏教』の時間です。」
と説明を受けた。
仏教とな?!そうか、宗教の授業ってあるんだ。
入学して早々、お寺に行き、お経を唱える行事があった。
「このお経、家でやってるから知っている。」
と出席番号前の子。
「え?!普通知ってるものなの?」
家に仏壇もなければ、法事も行ったことないので、お経というものも知らなかった。家で正座はしないから、足がしびれてしんどい。こんな行事がしょっちゅうあったらきついわ。
進学するのに、宗教とか考えてなかったよー。
週に1回、仏教聖典を教科書に、時間割の「仏」の授業があった。
先生はもちろんお坊さん。声がいいからだんだん眠くなるのであった。心地いい声も罪だ。
過去の自分に言えるなら、
「手塚治虫の『ブッダ』を読むんだ!漫画面白いから、もっと楽しく授業が聞けるはず。」
と声を大にして言いたい。
授業があるということは、当然テストもあったわけで。
1年生の期末テストには、「般若心経」を書くというのがあり、3回に分けて覚えて、テスト用紙の裏側に記入するのだが、漢字で画数多いし時間かかるー!もちろん、表面は普通のテストがあるんだよ。
仏教の成績も優・良・可・不可ってあるんだから、油断ならない。
遅刻した時とかのペナルティーとして「写経」が課せられることがあった。
私は幸いにも写経したことなかったけど。今となっては、写経体験ができるところもあるけど、この「負」のイメージが強いがために、写経はちょっとやりたくない。
音楽の授業も、「
似ている曲があって、途中で混同しちゃうんだよね。5・7調だから同じ感じに聞こえるんだろうか。
そんなこんなで、宗教というものになじみがなかった私の学校生活が始まったのでした。
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