第194話 みりんの怪(微ホラー)
私は自宅でする料理においては、砂糖は滅多に使わない。
お菓子作り以外にはまず用いないし、お客用にスティックタイプのシュガーは常備しているが、自分で使うことはない。
甘味の味付けは、全てみりんを使う。
先日も、みりんを使おうと思い冷蔵庫から出した。
鍋に入れようとしたところで気づいた。
みりんの中に、何か黒い点のようなものが浮いている……。
よくよく見ると、それは全て死んだコバエだった……。
ギャアアアアアアアアア――ッ!
みりんの中に虫が沈んでいる。それも1匹や2匹ではない。3匹いた。
もう絶句である。わたしのみりん使用歴においてこんなことは初めてで、どうしてこんなことになったのかわからない。
コバエがみりんの甘い匂いにつられて寄ってきたのはわかるが、みりんの蓋はきっちり閉まっているし、使用しない時は冷蔵庫に入っているのに……。
いつ侵入したのかは謎だが(夏場? 最近?)、今まで私は知らずにコバエのエキスが抽出されたみりんを使って料理していたことになる。
うわぁ……身体は別になんともないけど、気持ち悪いったらありゃしない。
まぁ、加熱してあるしね……ってそういう問題でもない。
結局、1.5リットル入りのみりんは半分以上残っていたが虫ごと全て捨てた。
皆さんも、台所のみりんにはくれぐれも気をつけてくだされ。
(気をつけてどうにかなるのかなコレ?)
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