第168話 掃除が嫌いなわけ
前にも書いたが、掃除が大嫌いである。本当に嫌い。
しなきゃいけないけど、したくない。したくないけど、したくない。すなわち鬱!
……のエンドレスループをいつも繰り返している。
しかし、今日は嫌々掃除をしながら、何故掃除が嫌いなのか考えてみた。
結論からいうと、掃除が嫌いなのは、掃除という行為が創作ではないからである。
掃除をすることによって部屋が片付き、ゴミが減り、綺麗な空間が広がるのは喜ばしいが、私自身が何かを生みだしているわけではない。
「部屋が綺麗になって、爽やかな気持ちだわアタシ!」以外は特に何もないし、何も形としては残らない。
しかも、またすぐ汚くなることがわかっている。汚れれば、また同じことを繰り返さなくてはいけない。
めんどくさい。嫌だ……。
同じ家事でも料理が好きなのは、食事は創作だからだ。
食事は作るもの。ありとあらゆる食材に触れるし、煮たり焼いたり幾つもの過程を経て、確実に生みだされてくるもの。
レシピを間違えなければそこそこ美味しいものができるし、食べるのも楽しい。
手を変え品を変えれば、ほぼ無限のバリエーション。
それに比べて、掃除には、「一時的に綺麗な部屋」という視覚以外の喜びがない。ただ疲労だけが残る。
かくなる上はロボット工学の権威たちに、賢くてハイスペックで、ハウスダストから家ダニまで殲滅できる全家屋対応のお掃除ロボットを開発してもらい、大量生産し、29800円くらいで売ってもらうしかない。ルンバが二足歩行してもいい。
別に完璧は求めない。
たまにミスして、食器や鉢植えを割ってもいいよ。
怒らないから、定期的に家中をお掃除して欲しい。
科学の夢はつきないのに、現実は相も変わらず床に這いつくばったまま。
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