神戸牛を食べる
大体年に一度は兵庫・姫路のあたりに行くことになってて、今年も行った。コロナまっさかりで、兵庫も札幌も重点措置区域だか緊急事態宣言都市だかなんかそんなんになってる時すら呼ばれたので、まあ、この仕事をしていて生きている間は年イチで行くのであろう。つか、いざこの仕事辞めても(2025年退職予定)、下手したら寂しくなって来ちゃうかも。
いやしかし、飛行機乗るの久しぶりで……と書こうと思ったが、そういやイギリス行ってたね。イギリスの時はなんかヤな予感がして、新千歳空港に出発の2時間前くらいに着いてたんですよ。緊張してたのもあるかもね。そしたらなんか案の定空港混みまくってて、手荷物預けるのにもすげえ時間がかかったりしたので、まあ、この時間に着いてて良かったな~という感じ。今回は良く行く神戸だから舐めてたんですかねえ。とにかく、主観としては「飛行機乗るの久しぶりで」ミスったという感じです。
何があったかというと、新千歳空港9時出発の便だったのね。で、「まあ、30分前に着けばいいか」と思っていた。大体JRが40分くらいかかるから、7時45分くらいの電車に乗ればいいね。
って、7時頃家出てチンタラ歩いて札幌駅行って、7時35分に駅着いて、7時48分の便があるからそれに乗って、空港に着いたのが8時29分。ビッタシ30分前。自動手荷物機で手荷物預けて、保安検査場通過したら、もう「すべてのお客様を機内にご案内中です」表記が出てるので、アレ~こんな早いっけとか思って乗り込む。なんと、空港に着いてから13分で搭乗するに至ったのであった。新記録かも。
で座ってから思ったよね。アレ!? なんかめちゃギリギリを攻めてしまったか!!?? と。なんかそこから急にドッと冷や汗をかいて、心拍数まで上がった。時既に遅しなのだが?
まあ秋にはそんなにJRが乱れることはないが、でも試される大地北海道なんで、苗穂でなんかショートして電車止まったりとか、どっかで鹿轢いて止まったりとか、結構な頻度で起こるんですよ。空港めっちゃ混んでるパターンだってある。でそういう時はバスに乗り換えたりしないと行けないので、万全を期すならやっぱ出発の2時間前には駅に着いておきたい。それが大げさすぎるにせよ、空港には出発の1時間前にはいたいよね。JRの時刻表すら調べないで駅に行くなら、7時に家出るのではなくて、7時に札幌駅に着いているbえきだった。何が「空港着いてから搭乗までの新記録」じゃ。って、飛行機の中で急に我に返って焦るという謎のパターンをやりました。まあなんか仕事忙しかったからねえ。ちょっと思考回路が閉鎖していたのかもしれません。飛行機に乗るときは気持ちに余裕を持ちましょう。
で、そんなこんなで神戸につきまして。とりあえず三宮まで出る。いつもだと、中華街に行って適当に中華を食うんだが、そういや「ちゃんとした神戸牛」って食ったことないかなと思った。何を隠そう、一人で飛行機を予約して一人で搭乗したのって、23歳になった年で、しかもそん時はアホだったので「えーっと神戸県までの便は……」とか言ってましたからね。俺は教育学部の出なので、その時高校の地理・歴史の免許を取った直後だと思う。
あのー、教員採用試験に落ちてるんですよ。書いたことあったっけ? まあその百パーセントくんくんになって「俺は教師になって人々に教え諭すのだ!!」って思って受けたわけではなく、なんか、みんな受けてるし俺も受けるかくらいのノリだったのではあるが、それなりに勉強してて。で、こんなこと自慢にもならんが、一次試験(ペーパー)は、自己採点的には同期で一番成績が良く、案の定二次(面接)には進んだんです。ってか二次が最終ね。で、率直に言うけど受かると思った。これは本当に。いや俺ペーパーより面接のが得意なんですよ。声がでかくて、心にもないことを堂々と喋れる男なので。まあ、多少喋りが冗長なのは認めるが、それも練習してある程度ひな形を作っていけばいけるだろうと思ってた。
で、二次試験は、論文・個人面接・集団面接なんですよ。論文は覚えてないが、小論文対策集の1ページ目とかに出てるような課題だったと思う(「壁」について述べなさいみたいなので、自分の人生で「壁」に出会って乗り越えた経験と、その経験を活かして教員として生徒に「壁」を乗り越えさせる的なやつ)。個人面接も、まあ、なんかガラスの仮面みたいなくだりがあるのがちょっとヤだったが(特定の場面で、どのように生徒に指導するかを述べるのだが、「これこれこうします」ではなくて、目の前に生徒がいることをイメージして演技をする)、そんなに問題なくやったと思う。問題は集団面接で、これは今でもテーマを覚えておくが、「生きる力」について議論してくださいってことだったのね。これもあのー、対策本1ページ目に書いているようなベタ中のベタのやつです。貰った。ちゃんと「じゃあ私がタイムキーパーを」とかそういうのもやって、よしよしと思ったら、最初に喋ったヤツが、「生きる力」についてなーんにも理解してないことを言うわけ。お前よお。二次まで来てんだろ? どうやったらそこまで芯食ってないこと言えるわけ?
あのー、まあ「生きる力」というのは、ようするに、自律的に、自ら行動したり考えたりして、自分で切り開いていくみたいな話なんですな。だから、「生徒を自分から行動させるのにどうしたらいいか?」みたいなことを議論すりゃあいいんです。そんなん、だから、対策本の1ページ目に書いてるだろって。それが、ぜーんぜん関係ない話をするわけですよ。
皆さんに分かりやすく言うと、じゃあKADOKAWAの面接受けたと思ってよ。一応KADOKAWAの業績くらいは調べていくじゃんか。したらなんか、「カクヨム」という事業をやってるらしい。ま、「カクヨム」の今後についてなんか聞かれることはあるかもな。対策してくか。すげえ当たり前のこと言ってると思いません?
それがだから、いざ面接はじまって、では僕が議長で……とかまでは滞りなく進んでですよ、そしたら、最初に口火を切ったヤツが、「背中をカクときって、孫の手とかを使いますけど、これからの時代は他人に背中を掻いてもらえる関係性って、とっても大事ですよね」みたいなことを言い出したと思ってみ。
まずその掻くじゃねえんだよ。他人に背中を掻いてもらえる関係性ってなんだよ。
ところがそのー、これもマニュアルなんですが、集団面接のときに、「その話全然関係ねえんだよ、バーカ」とは言ってはいけないことになっている。まず肯定する。で、自然に自分の主張に話をずらすことになっている。でもこれ「肯定」すんのむずくねえ?
ということで崩れてしまい、おそらくそこが原因で落ちたと思っているのだが、この件について前知人に話したことがある。「これこれこういうことで落ちたんだよ。で、その「ソイツ」が、集団面接で突然ヤバイこと言い出したやつを適切にケアできるかを見るスパイ試験官だったんだとしたら良く出来てるが、まさかそんなこともねえだろう。って考えると、集団面接にすることで運ゲになってしまうので、仕組みとしては不適切なんじゃあないかと思うんだよね」ということを主張した。その時の知人の返答が、すごく正しかったので今も良く覚えている。
「でも雅島さんを落としてるんだから、すごく正しく機能しているんじゃあないですか」
確かにね~~~~~~~~~~~~大・納・得。何せ、「神戸県」に行こうとする男だからな。こんなやつに地理を教えさすな。何がペーパートップじゃ。だから、「出来てる」と思ってたのは俺だけであって、実はなんかにじみ出る不適切感もあったのかもしんないですね。なんか臨採すら決まんなかったもんな。
今(2022年現在)はかなり非常事態に近くて、ほんとうに教員足りないんで、今ならもしかしたら決まったかもしれないが、2007年当時も、臨時採用自体は相当あったんですよ。なんなら1次落ちのやつですら、臨採は受かるくらいのモンだった。これ本当。伝え聞いたところでは、2次まで行けば人柄的には受かりそうだが、1次に受からないから教員採用試験受からない人の方がどっちかというとメジャーな存在らしい。じゃあ俺はなんなんだよ。
何の話だっけ。そうそう、教員採用試験落ちて、地理歴史の免許だけを握りしめてはじめて神戸に行った時の話か。何が言いたかったかというと、当時は「なんで落ちたんだろうなあ」って思ってたが、今思うと落ちて正解と言うか、正しく機能していたな教員採用試験って思えるようになったという話でした。で、もうちょい2007年の話をします。
その時初めて神戸に行ったので、神戸牛食いたいなあと思った。確か当時はもうちょっと今よりちゃんと事前準備とかをしていたので、るるぶかじゃらんかその手の雑誌買って、神戸牛の店とかちょっと見たんですよ。したらなんか、100 g4万円とかする店が当時紹介されてて、おい飛行機代より高いじゃあねえかってビビったことを良く覚えている。何せ教採も臨採も落ちてて、実家は大学出たんだから金は出さないよって言う(しかし、結局奨学金を返したのは俺なので、良く考えるとこの言いぐさはちょっとおかしいと思う。そもそも大学自体も俺が学費出しとるやんけ。結果的に)(まあ、飯と住居は用意してもらってたわけで、これ自体に文句はありませんが、ただ2008年の正月に実家帰ったら、当時あった西武デパートのカードがゴールドになったので、西武で服買う時は言ってくれればポイントいっぱいつくから呼んでねみたいなことを言われ、まずそのポイントお前につくやんけというのは置いといて(その時は気づかなかった)、あとでゴールドカード条件調べたら、「年間100万円のご利用」って書いてたのは、ちょっと恨んで……はいないが、こいつ西武デパートで100万円ご利用しておいて、息子の生活費とかは一切出さねえんだってチラッと思ったのは14年経っても忘れてないですね)。そんな俺にとって、100 g4万円の肉は果て無く遠いのであった。
つかまあ今もさすがに4万円の肉は躊躇するけど。でもまあ、食って食えないことはない。それでその当時の気持ちをなんか思い出して、一回ちょっと食ってみるかと思ったわけ。
で、ちょっと歩いたところに、「神戸牛」ドン!!!! みたいな看板の店がある。うわーいかにも旅行客をぼったくる感じの佇まい、と思ったが、なんか神戸牛鉄板焼き2500円~とか書いてて、ああまあそこそこ安いじゃんって思う。ってなわけで入って見たら、この2500円~ってのは、A5肉ではあるが、いっちばん安い「赤身」ってやつなのね。80 g。で、シャトーブリアンとかはやっぱ80 g 25000円とかするの。うーん、まあ全然「赤身」で良いがどうするかねえと思ったら、「サーロインがおススメ」って言う。でサーロインの値段を見ると、「80 g 8800円」だと言う。なんか家買う時とか、結婚式のオプションとかでこういう手口がありますよね。「手口」というとアレだが。スーパースペシャル建材を使うと1坪あたり120万円です。ノーマル建材だと、1坪当たり30万円。おススメのスーパー建材は本当は80万円のところ、今なら65万円ですみたいな。するってえと、全然ノーマル建材30万円だって安くはないんだが、「いやでもちょっと品質が悪いのかな?」とか思っちゃって、まあスーパー建材はスーパースペシャルよりは手ごろだしねえとかってそれを選ぶパターン。
まあサーロイン食ってみましたよ。せっかくだしなって思って。まんまと旅行客ぼったくり価格で食ってる可能性は否めません。ただまあ、体験としてはやってみて良かったなとは思ってますよ。
ってのはそのー、これがちょっと笑ってしまったんだが、赤身の方が俺好きだったんだよね。やっぱサーロインは、8800円ハードルがあるから、「8800円の味か~?」ってなっちゃうわけ。でも、2500円(これだって高いが)でこの味! っていうのは、高評価につながりますよね。
でもその、やっぱ、両方食っとかないとこの評価はできないわけですよ。「ああ赤身肉おいしかったなあ、ってことはサーロインはもっと……!?」って思っていると、今度サーロイン食いに行ってしまうじゃあないですか。でも、両方食うことによって、「なるほど、6000円で変化するのってこの程度か」とかってのが分かるんで、まあ、結果的には満足したかなと。もしかしたらそうやって自分を納得させようとしているだけかもしれませんが……。
その後は加古川(ちょっと気になってたが、なーんもなかった)で降りたり、姫路駅近くをぶらついたり(これもあんまり何もなかった笑)して、夜は前から気になっていた回転寿司屋入って(結構うまい)、早めに寝た。したら目が覚めたので、日記を更新しているという感じです。午前中はWeb会議、午後はリアル会議で、今日は会議の日ですが、まあ適当に過ごそうと思います。それではまた。
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