心に優しくしなくっちゃ
ジム行こうって家を出て、カバンがなんかスッキリ軽いなァ、体が軽くなったからかな、アッハッハって思って、「ん?」と思った。なんでスッキリ軽いのかと言うと靴が入ってねえからだよ。アハー。アア……ハーァ。
それでも不撓不屈の心を持っているので、家帰ってね。靴をちゃんと入れて。再度ジムに向かって、着いて、着替えたらさ、ジャージがねえの。今度は。さっき入れたんだって……靴入れるときに一回全部出したか……そうか……。
だからさあ、やっぱさあ、ヤなんだよきっと運動。つまんねーし。連続で行くとマジでなにもかもできなくなるし……。
それで絶望して、下着姿でロッカールームに佇んでたんだけども、知人がジャージ持ってこうかと言ってくれて、いやその入るかね? 仮に入ったとして二度と履けなくならんかね? と一応遠慮したが、結局短パンだったらゴム抜いて気合いでなんとかすればなんとかなるんじゃんって言われて、ゴム抜いて気合いでなんとかしたところ、太ももバッツンバッツンではあるがどうにか履けたので今日も運動をしたというかする羽目になったというか、、
心を労らなくっちゃ。静かに悲鳴をあげてる、僕の心を。明日は休みます。
待ってる間暇だったんで、館内のチラシ見てたら、ジョイフィット会員はピザハット安く買えるって書いてあった。これはさあ、まあ正しいんだよ。経営上は。
ジムに通う人間の人口比で考えると、マジの肉体美を目指す人はおそらくいいとこ3割くらいで、残りはシェイプアップを目指していると思われる。実際のジムで見かける人間の比率は逆転するが、シェイプアップを目指す人間に共通する特徴として、実際にジムでは見かけないというのがある。あるはず。絶対そう。
とにかく、シェイプアップを目指す人間というのは、シェイプアップを目指すだけの理由があるはずで、そういう人間に「ピザが安い」という広告を出すと、万人に広告出すより遥かに訴求力が高くなる。しかも、先述の通り、シェイプアップを目指す人間はジムにあんま出てこないんで、「アー会費がもったいないなぁ」とはぼんやり思っているはずである。そこで、会員になってることで安くなるものがあるなら、せめても元を取ろうと思う気持ちが加算する。言い訳も完璧だ。「これ食ってもジム行けばいいしな」。何しろもう会員にはなってるわけで。あと行くだけだから。手に取るように分かるよ、おめーらの心の動きなんかよ。おれがそうだからな。
そいでジョイフィット側も、ピザを安穏と食って身体状況悪化した人間が増加すればするほど、「ジムに行ってなんとかしなきゃ」と思わせ続けられるわけで、まあウィンウィンということになる。なるけどよ。こっちとしては完全に食い物にされてるじゃんか。食い物にされてること自体はいいよ、ある程度食って貰わないことには営利企業というのは立ちいかないわけで、そこは否定しないけど、こう、あまりにもあからさまにすぎやしねえかなってさあ……いや正しいのよ? 繰り返すけど、戦略としては。でも正しけりゃあなんでもやっていいのかというとさあ、ねえ。
ちなみに写メってたらジムの事務員に話しかけられ、やっぱこの人らプロだなというか、当然の想定質問なんだろなというか、ピザ勧めんのヤバくないですかって聞いたら、「いっぱい食べていっぱい運動するのが一番良いんですよ!」って笑顔で言われてね。まあそら後半ができりゃあね。できる人間にシェイプアップが果たして必要になると思うか? とは言わせない、無垢で信頼に満ちたまなこ。あれは絶対確実に修行してる。チラリともピザでも食ってろ顔をしないよう、山奥で研修してると見たね。滝とかにデブをプロジェクションマッピングして、一瞬でも見下したら滝壺に落とされるんだよ。大変だなあ。
2019年07月22日 23時46分の測定結果
体重:92.40kg
体脂肪率:28.10%
筋肉量:63.00kg
体内年齢:42歳
あと9日。トライ・トゥ・キープ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます