除雪と排雪の違い
更新が止まる随分前に予告して、再開後しれっと書いてなかった話がいくつかあるので、今日はまず予告してた話から書く。ダイエット情報も一応無理やり書いた。このへんが片付いたら俺は章分けとか現状に即したキャッチコピーつけ(キャッチコピー2018年って書いてんのマジでヤバいとは思ってるが、なんか、正式再開してない気がするのでこの8を9に書き換えることが出来ない)とかをして、そしたらジム用自主コンとか色々やりたいことがあるんだ。ひとつずつね。ゆっくりとね。
今更ながら用語について言うと、この章のタイトル「除論」および「除雪作業員に就職しました」という話のタイトルは、厳密には間違っている。というのは、除雪と排雪は別の作業だからである。
どう違うかと言うと、恋と愛くらい違う。除雪はいわば恋である。恋というのは障害があればあるほど盛り上がる。それとおんなしで、除雪も雪が降れば降るほど仕事があって、大雪の夜は家柄の関係でなかなか逢瀬ができない熱い二人のハートのように燃え上がってウワーっと除雪するし、逆に晴れていたら、まあなんか別に明日も会うし? くらいの恋模様で、じゃあ別に今日デートとかいいよね? みたいになって特に仕事はない。
一方の排雪はこれ愛に近くて、愛というのは常に過剰に盛り上がってはいないが、いつもそこに空気のようにある。それとおんなしで、雪が降ろうが槍が降ろうが、逆にしんと凪いでいようが、静かに愛は育まれていく。ようするに、毎日、計画通りにことが進んでいく。そういうわけで排雪は毎日必ずある。正確に言うと、札幌市が「もうやめてくんないすか」と言うまではある。
で、今年は雪が少なかったのだが、それでも計画通り、ってか計画以上にやってた。毎日残業よ。「定時」という概念は排雪にはない。あるのは「定ダンプ」である。ダンプを規定数往復するまではやり倒す。
で、この逆転現象はちょっと面白かったのだが、今年は雪は少なかったが、排雪量は例年の1.4倍だったそうである。札幌駅にも排雪場があるらしいが、開いた途端に即死するほど大量の雪が運び込まれた。というのはこういう理屈である。
雪が唸るほどある時というのは、全ての雪を排することができない。まず車路を確保する。間口(車の出入りが見込まれるところ)を開ける。ついで、余力があれば見通し良くするために雪山を腰高にする。そんなところで限界なわけだが、雪がなくても作業員とダンプは集まり、時給を発生させる以上なんか仕事はさせなきゃあいけない。そうするとどうなるか?
極力全排出、に加えて、雪道、特に車道は車が真ん中辺走る都合上、すり鉢のように真ん中へこんで外側に雪が出来てて、みたいになりがちなので、これもケアする。そういう計画になる。
そうすると、道路脇の雪だけでなく、道路底というか、水平方向っつうんですか、その部分もグレーダーやドーザーで、ゴリゴリと削って行くことになるのである。で、一箇所削ったが最後、少なくともその一本の道はすべて路面の雪を全削りしていかないと、急峻な段差が出来て、車は埋まるわ傷つくわってな感じになってしまう。なので、一本の道に載った雪を全て剥がし尽くすという形で排雪をしていく。
ってなるとさ。雪の量が増えるのもなんとなく想像できるのではないかと思う。
そういうわけで、作業員の方はゴリゴリ剥がしてるのを見守ったり、歩道に飛び散ったのを車道に戻したりって作業を延々やり続けることになるが、これはなかなか距離が進まないので超暇、寒い、みたいな感じになる。
一方新雪(除雪のこと。新たに雪が降った時にやるので、新雪と呼ばれている)の場合は、そんなことやってたら日が暮れる、じゃあなくて夜が明けてしまうので、余計なことは考えず、ただまっつぐにロータリーで路肩に雪山を作成していく。もちろんダンプ待ちとかはないので、規定の距離が終われば終わる。作業員というか誘導員は前について歩いて人を避けたり、危険物を知らせたりとそういうことをする、らしい。
正直新雪にたまに行くほうが痩せるんじゃあねえかなぁと思うので、ダイエット目当てに雪関連のバイトをしようと思う全国1800万人のみなさんは参考にしていただければと思う。ちなみにダイエット情報はここだけです。
まあただ、毎日必ず長時間ある分、稼ぎとしては排雪の方が良いので、稼ぎたい人はそちら、という形で棲み分けて行くのが良いと思う。俺はそんなには稼ぎたい人ではないので、じゃあなんでまじめに1ヶ月半も通ったのかというと、これは自分でもよく分からん。「請けちゃったから」が一番適当な理由だが、まあそう考えるとまあまあ誠実というか、すぐ騙されると言うべきか……。
とにかくそんな感じで、だからもう五月も終わり、元号も代わり、記録的猛暑みたいな状況になってから言うことではないけども、この章の正しいタイトルは「排論」であったということです。でも除論は序論に響きが似てるから成立したと思うけど、排論だとなんかねえ。だからまあいいんだけど。これが言えなくて章を変えれなかったんで、近々たぶん分割します、たぶん、きっと、おそらく……
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