パルマの海風がおいしい生ハムを作る

<7/9> パルマの海風がおいしい生ハムを作る


 というわけで前日夜、車を一路東へ走らせて、最後の最後ホテル近くのコンビニに停める。オホーツク海の近くなので、車から降りたら潮の匂いがする。なまぬるい空気に、淡い海の匂い。うわーこれ旅行だったら最高だなと思った。で、飲み物とか買ってたら、すっげ暇そうな若者が駐車場に集まっている。

 こいつらスカウトしたら交通費とかホテル代とか出さなくていいしWIN-WINなのでは? ってちょっとよぎったけど、仮に今それを提案したとして、「じゃあやっぱそうするわ」って話になったとしたら来損だし、そのことによって仕事が減ったってなろうものなら怒られるというか困られるだろうし、その気持ちをグッと飲み込んでひとことふたこと言葉を交わすだけに留めて、ひとをホテルに送り込む。


 そいで、俺は根がまじめなので、翌朝迷ったら良くないなと思って、一応仕事先を確認したら、かなり小さくて古い建物。物品の移転作業だというので、あーなんだ楽勝じゃん、下手したら午前中で終わるなと思った。明日も暑いというけど、まあ古い建物とは言え建物は建物で、室内だったら楽勝だろ。よーし勝った。翌朝8:30ホテルロビー集合で、という通達をラインして、風呂入って眠って。


 翌朝。

 ホテルの朝飯は非常に標準的な朝食バイキングであるが、ホタテとかの刺身が朝から並んでるのは流石。結構おなかいっぱい食べてしまう。


 で作業開始。ちょっと目論見が外れて、古い建物から新しい建物に移転するんで備品をそっちに移すという話で、あーそういう系かー、と思う。で、1.7 tの巨大な機器を動かすのがメインワークだ、という。あー。そういう系かー。


 でこの新しい建物がぴっかぴかで大きくて。金というのはあるところにあるなあ、と思いながら移転作業をしていたんだけども、前日に思ったんだけど潮風が吹き晒しているわけである。そいで暑い。一瞬でこのまま結晶化するんではないかというくらい汗をかくし、汗だけではない塩がまとわりつく感じ。だもんで、俺なんかは自分で言いたかないけど可食部分が多いので、この潮風によってパルマの生ハムみたいに美味しくなるのでは? って感じがする。


 ということで暑くて暑くて、朝も結構食べたし汗かいて水も結構飲んでるし、お腹は減ってないのでアイスだけ食べた。


 それはいんだけど、この巨大な機器の運搬、まず分解しますわね。で、ドリーだったかっていう機械挟む機で挟んで、基盤とか諸々の部分むき出しの状態でユニック(クレーン車みたいなやつ)に載せて、でえんやこらさと新棟まで運んで、そこで降ろして建物の中まで押していく。


 いやまあ、大丈夫なんだとは思うんだけどね。1.7 tの巨大な機械ですよ。「そうやって運ぶんかい」ってちょっと思ったよね。潮風大丈夫なのか。


 それはさておき、13時くらいまで朝作業をして、一時間休憩。のち、14時から再開で、そうだなあ、15時くらいまではそこそこ動いていた。のはいいんだけども、そのあと、機器の設置作業が始まる。ここやることが全くなくて。

 

 たまにあるんですよね。「無」に対して時給が発生する時間。

 俺は何しろ金が目当てではなくて、運動と暇つぶしが目当てでやってるようなモンなので、この時間が発生するたびにウウ―って思うんだけど、まあしょうがないでございますよね。掃除したり片づけをしたりして、それでもやることがなくなって、結局最後、日陰でボーっとしてたら、トラックが走りだして、アレ? って思って担当に電話したら「もう帰っていいよ」ってことになって。


 もう2時間早く言えたよなあそれ。なんてことは全く思わず、また人を乗せて今度は札幌へ。で、砂川SAで晩御飯を食べる。「エゾシカ担々麺」。

 

 「まさか昨日のシカ(※山道でシカが轢死していた)を見て、美味しそうだと思ったんじゃあないですよね」とかいじられて気づいたが、いや違うんだって。そうではないんだって。せっかくちょっと遠くに来たら、そこでしか食えなさそうなもの食べてみたいじゃあない。でもそう取られても仕方ないなとは思った。あんな感傷的な話をしておいて、翌日シカを喰ってしまう程度の人間なのだ俺は。だから、だから俺は……。


 漆黒の闇に呑まれそうなのでこれ以上内省はせず、味を言うと、シカ肉は肉味噌にするともう全然シカ感ない。で、坦々麺側にはほぼパンチがない。なので、感想

としては塩分があっておいしいな!! というところだった。まずくはないよ。当然だけど。


 十勝ポーク豚丼とかのが、「来たな北海道」感はある気がするので、まあ道内に旅行に来る方への有益な情報としてはそれですかね。後は砂川SAはスルーする。道の駅の方が今、どこも気合入ってていいんじゃあないですかね。


 ということで、今回のプラス要素

・暑かった

・それでも15時くらいまではちょこちょこ動いてた(総歩数15000歩くらい)

・昼はアイスのみ


 マイナス要素

・朝がっつり食べた

・水めっちゃ飲んだ

・仕事終わりがわりと早かった

・飲みにはいかなかったが砂川でエゾシカ担々麺食べた

・運転って良く考えたら運動には全然ならない


 ……これは先週と同じ、むしろ増えてるパターンあるな……と思ったけど、でも、まあそれでも俺は心を強く持とうと思った。いちいちそれでキレてたらダメだ。謙虚に。俺みたいなデブが、こうやって、体重を維持できているだけでも奇跡、ありがたいことで。


 とは言っているが告白しよう。「結構やせてんじゃねーかな」とも思った。言っても水は汗で流れるし。夜も麺こそ食ってるけど、その後もだいぶ運転しているし。


 どっちかな。ちょい増えだったら、「増えるんかい~~!!」で、まあノー・ダイエット・ウィークネタはさすがに繰り返せなくても、うまくそこで呪詛の念をふりまけばひと笑いは取れるかもしれない。減ったらそりゃあ嬉しい。これを起点に85 kgを目指すこともできるかもしれないし、「ダイエット強化週間にするぞー!!」みたいな話にして、そいでうまくいけば痩せるし、これも失敗したら「やっぱダメか」的なことで軽く笑ってもらえるかもしれない。さあ、今夜のご注文は、どっち!?




2017年07月09日 23時37分の測定結果

 体重:88.55kg

 体脂肪率:25.80%

 筋肉量:62.30kg

 体内年齢:37歳


 微減。妥当。おもんな。

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