2-1 〈夜〉の者達

 切り立つ崖の上に建つ、魔王城。

 断崖絶壁の崖の周囲には、〈黒竜〉の一族の支配下にある毒劣竜ワイバーンが自由に空を行き来し、万が一にも訪れるやもしれぬ外敵に対して警戒を命じられており、同時に、崖に巣を築く彼らには巣に適した環境でもあるため、棘の生えた巨躯を風の魔法と翼を用いて自由に飛び回っている。

 もしも人族がこの光景を見ようものなら、まず崖を登るような選択肢は除外するだろう。毒劣竜の群れが築いた巣に近づくなど、ただの自殺行為でしかないのだから。


 一方、その足元にあたる魔都アンラ・マンユ。


 体躯の大小様々な魔族が生きるには、どうしたって建物の大きさもまちまちになりがちではあるが、そこは巨大なアパルトマンを連ねるような外観にする事で大きな建物が繋がっており、その中に大小様々な魔族が住めるように工夫されている。

 石畳によって舗装された道路、小柄な魔族が大柄な魔族に力で支配されぬよう、所々に身体の小さな魔族ぐらいしか通れないような、抜け道めいた路地などもある。

 建物に覆われた薄暗い路地は、人族ならば犯罪の温床にでもなりかねないが、闇を好む類の魔族にとっては歩きやすく造られている。もちろん、夜目の利かない魔族も珍しくはないため、外灯が設置されているような通りもしっかりと用意されていたりもする。

 どうしたって種族の特性というものが存在している以上、誰もが満足して通れる道というものは難しい。それぞれ通りやすい道を通ってもらうしかないだろう、と割り切る事になった。


 そう判断たのは、町のデザインを担当した二人。

 手先の器用さと人族が住まう町というものを知っている、レナンとランである。人族の町を模しつつ、魔族にとって住みやすい環境を整えようと、ああでもないこうでもないと言い合いながら建設と並行して町のデザインを仕上げたのだ。


 そんな町の中を歩く、一行。


 黒髪に赤い瞳を持ち、赤黒い角が側頭部から巻き込むように額へと向けて生えた魔王。さながら黒一色といった風貌のアゼルと、その横にはアゼルと同じく黒一色のドレスに身を包んだ、赤い髪の少女サリュ。

 二人に付き添う、〈夢魔〉の巫女であり、臀部に届く程までに伸びた艶やかな黒髪と切れ長な赤い瞳が特徴的で、色香を振り撒くような肢体を露わにするドレスを身に纏っている、アゼルのような角とは異なる角を持つネフェリア。

 そして、鈍い銀色の髪をオールバックにした偉丈夫。側頭部から「L」字型に天へと伸びる鋭利な角を持つ、先代魔王ジヴォーグの右腕であり、〈悪魔〉の公爵と呼ばれたゾルディア。


 魔王城の最上位に君臨する者達の登場に、魔都アンラ・マンユに住まう魔族の多くが何事かと視線を向けている、そんな中。ネフェリアだけは口角がぴくぴくと小さく動きそうになるのを、必死に堪えていた。


「なんかああやって見てるとよ、一家団欒に見えるよな」


「おまっ、聞こえて怒られたらどうするんだよ、バカ!」


 誰かが話す内容は、実際にネフェリアの耳にはしっかりと届いていた。


 アゼルらが魔王城からアンラ・マンユへとやってきたのは、町での生活が種族間に軋轢を生んでいないかの確認と、今後のアンラ・マンユの発展に関する計画を考えたいとアゼルが発案した事から始まった。

 当初、ネフェリアとて付き添いは当然と考えて行動を共にしているだけではあったのだが、図らずもこうした声が何度か聞こえてきているのだ。

 さしずめ、ゾルディアが祖父にあたり、その息子夫婦とその子供といったところか。この光景はネフェリアとアゼルが夫婦のように見えるため、ネフェリアの気分は有頂天とも言って良いだろう。

 

 ――わ、わわわ、私が陛下の、お、お嫁さんだなんて恐れ多いというのに……! まったく……!

 そんな心情を、先程から表情を僅かに引き攣らせつつも誤魔化そうとしている――つもりなのだが、サリュにはそれが通用していないようである。何やら気持ち悪いものでも見ているかのように、顔を顰めて視線を送っているのだが、当の本人は一切気付いてはいなかった。


「時に陛下。陛下は何故、このアンラ・マンユを築き上げたので?」


 サリュの表情とネフェリアの違和感に気が付いていたゾルディアが、僅かに困惑を隠せないままにアゼルへと声をかけた。


「魔都アンラ・マンユは、今後の魔族社会とでも呼ぶべき生活の礎となる」


「礎、ですか?」


「そう。それぞれに集落があり、それぞれに住みやすい環境というものがあったとしても、いざという時に集まれる町は必要だった」


「なるほど。確かに、ジヴォーグ様はそういった意図を考えていなかったやもしれませんな」


「あぁ、そういえばゾルディアは当時を知っているのか」


「はっ。当時の魔王様――ジヴォーグ様は町というよりも、むしろ支配の象徴として城を、簡単な城下町を作っただけでしたな」


 先代にして初代魔王であるジヴォーグにとって、城とは権威の表れであり、国家としての中枢を担うといった考えを持ってのものではなかったのだと、ゾルディアは当時を思い返しながら告げた。


「俺は違う。今後、人族との戦いはジヴォーグが生きた時代と同じく――いや、当時に比べれば人族もそれなり以上に力を蓄え、進歩しているだろう。恐らく、過去よりも激しい戦いになるだろう」


 三〇〇年という歳月が、どれだけの進歩をするのか。ジヴォーグの脅威が脅威であった程に、それに対抗し得るだけの何かを手に入れている可能性を捨てるのは早計だとアゼルは考えている。

 現在の人族大陸――もっとも近い、アディストリア大陸の文化レベルは、ネフェリアと同じ夢魔族であるレナンが指揮する、情報を収集する部隊〈翼〉の者達から入手できている。


「陛下が仰られているのは、かの帝国ですか?」


「その通りだ」


 ――魔導帝国、エルセラバルド。

 アゼルが人族の進化に懸念を抱く理由。ネフェリアが指摘した通り、脳裏に浮かんだのは何やらきな臭い動きを見せつつあるという、エルセラバルド帝国の名であった。

 すでに朧気ながらも、それでも地球が――人類が科学を発展させる事で力を得たという事実を知るアゼルにとって、魔導帝国の名を冠するエルセラバルドの脅威度は侮れないものがあると見ていた。


「昔は個の力でどうにかなったかもしれない。だが、今となってはそれがどこまで通用するのかは定かではない。ならば、魔族もまた集団での戦闘を行う必要もあるだろう。各個撃破される訳にはいかないからな」


「種族の垣根なく、ですか?」


「そうだ。この魔王国並びに魔都アンラ・マンユの発展に伴い、対人族用の軍――魔王軍の設立を予定している」


 魔族には軍と呼べるような物は存在していない。それぞれの種族としては団結しているものの、それらが統率されていなかったのだ。

 個の力では明らかに戦闘面においては優位に立つからこそ、かえって油断を招き、先代にして初代魔王であるジヴォーグは各個撃破を許し勇者に敗れたのだ。


 アゼル自身は自覚していないが、アゼルの魔力は先代魔王ジヴォーグのそれを上回っている。その自覚こそなくとも、たった一人でも亜神の――ルーシェの願いを叶うべく、戦い続ける覚悟はある。


 だが、今や魔王として立っている。


 魔王国アンラ・マンユを築き上げ、魔族の長として立つ以上、下手な犠牲を生み出すような光景を黙って見ているつもりもなく、例え自らが討たれようとも基礎となる魔王国を建国し、戦い続ける道を残した。妥協するつもりはなかったのだ。

 自由奔放な魔族が規則に縛られるのは、多少なりとも窮屈ではあるとは思う。が、組織の力というものを甘く見ていないアゼルは、魔族もまた過去とは異なり、それぞれの特性を活かしつつ集団で行動するシステムを作る必要があると考えていた。


「魔王軍……」


「そうだ。その指揮は――ゾルディア、キミに任せようと思っている」


 かつての魔王の右腕にして、悪魔侯爵の異名を持つゾルディアの戦闘能力は、戦闘経験の浅いアゼルでは力押ししか許されない程だ。また、多くの魔族から信頼を得ているゾルディアならば、その役目は相応しい。

 唐突に指名される形となったゾルディアの視線を受けて、アゼルは自らの構想を滔々と語るように続けた。


「バロムは将には向いているが、如何せん指揮をするというタイプではなさそうだ。単身で突っ込んでもらっては困る。ならば策を巡らせるという意味ではアラバドが適任だとは思うが、アレは他の魔族からの信頼が欠けている。〈黒竜〉のヴェクターの父であるエイヴァンも悪くはないが、アレも〈黒竜〉らしい精神構造をしている。――これらを鑑みれば、適任はキミしかいないだろう、ゾルディア」


 先日の戦いで暴れ、金毛の牛魔と呼ばれた牛魔族最強の戦士バロムの盟友であり、〈道化〉のアラバドを知るゾルディア。その実力も然ることながら、何よりも今の魔族を知る人物だ。これ以上の人選はないだろう。

 知恵もあり、物事を客観的に見るだけの冷静さを兼ね備え、何よりアゼルに――いや、アゼルだけではなく、先代魔王の力と全く同じような力の持ち主であるサリュにまで敬意を払える人物。それがゾルディアという男だ。


 アゼルから向けられた信頼に、ゾルディアは目を伏して恭しく頭を下げた。


「謹んで、お受け致しましょう」


「あぁ、頼む。バロムはもちろん、ベルファータやラン、ガダといった主だった者達に声をかけ、まずは種族毎に得手不得手を割り出させておいてくれ」


「はっ。では早速」


 短く告げて去っていくゾルディアを見て、アゼルは小さく苦笑を浮かべた。

 ゾルディアという男は、どうにも真面目過ぎる傾向があるのだ。魔族の中でもそれは異質とでも言えるような性格であり、なかなかに難儀しそうなものである。だが、記憶はないとは言え、アゼルはそんなゾルディアの真面目さにはどこか懐かしさのようなものを感じており、親近感は湧いている。

 もっとも、それはどちらかと言えば気苦労しそうだという妙な心配にも近い感情ではあるのだが。


「ねー、アゼル? わたしは?」


「サリュは俺と一緒だ」


「ならいいよ」


「あの、陛下。私は……?」


「当然、ネフェリアもな。俺はまだまだ知らない事が多い。ネフェリアには傍にいてもらわなくては、俺が困る」


「は、はいっ!」


 ネフェリアの縋るような視線の意味に気付いていないアゼルの返答に、ネフェリアの表情が先程の二の舞に戻る。その姿を見て、なんとなく面白くないと感じたサリュがネフェリアの足をげしげしと軽く踏んでみるのだが、少女であるサリュの重みなどネフェリアには到底痛いはずもなく、気が付く事はなかった。


 そうした茶番を繰り広げるその横で、アゼルは魔都アンラ・マンユを行き交う魔族の者達に視線を向けていた。


 魔都アンラ・マンユは、妖艶なる妖狐ランが率いる獣魔族――『〈獣人族セリアン〉もどき』と呼ばれ、〈獣人族セリアン〉の分類から外れ、迫害を受けた者達――もいれば、屈強なる戦士ガダが率いる『鬼』の一族が多い。

 それもそのはずで、長であるランやガダが魔王アゼルとの共存を選んだ以上、魔大陸の中では比較的に弱い部類に入る者達は、魔王の庇護下であろう魔都へと移り住むという選択は至極当然な流れであると言えた。


 しかし、裏を返せば――――


「やはり、実力ある種族は魔都には集まっていないようだな」


 魔都に集まる必要性を感じない、力のある種族の数は少なかった。

 良くも悪くも、力のある種族は棲みやすい環境を作り上げ、種族毎の得手不得手を気にせずとも得意な分野では突出した力を持つ者が多いせいだ。


 アゼルの呟きを拾って、ネフェリアが咳払いして表情を戻してから口を開いた。


「特に、〈夜〉の種族は少ないようですね」


「〈夜〉……? あぁ、なるほど」


 抗えぬ快楽へと誘い、精気と生気を吸い取る妖艶なる〈淫魔族サキュバス〉の一族。

 夜の帝王、『陽を跨ぐ者デイウォーカー』と呼ばれ、その名を知られている吸血女王――イレイア・ヴラド・アーゼアスが率いる〈吸血魔族ドラキュラ〉。

 死を超越し闇の力を司るとされ、人族大陸においても災厄として知られる、通称『不死王ノーライフ・キング』。〈不死魔族アンデッド〉の頂点であるギ・ジグ。

 ネフェリアが指した〈夜〉の一族とは、この三種族を筆頭とした、夜に動く者達の事であった。


「彼ら〈夜〉の者達は、自分達の住みよい環境を築いていると言われておりますから。特に吸血女王イレイアは、この大陸のどこかに巨大な館を建て、そこに住んでいるとか」


「なるほど。なら、探してみるのも手だな」


 まるで思いつきで口にしているようにも聞こえるが、アゼルとしても基盤となる魔都と魔王城の完成する以前、ゾルディアに任せる形となっていた魔大陸内に散見されている数多くの種族との接触を自ら持つべきだろうとも考えていたのは事実だ。

 今後、魔王国アンラ・マンユとその名を冠するこの魔都は、多くの魔族が行き交い、魔大陸の中心となる。礎だとアゼルが語った通り、軌道に乗り始めるよりも前に力ある種族との接点を得るつもりではいたのだ。


「まさか吸血女王をですか?」


「いずれにせよ、今後の戦いに〈夜〉の者達の力は必要になるはずだ」


 力ある魔族は、間違いなく今後の人族との争いに必要になってくる。まして、夜闇に乗じて凄まじい能力を発揮するという者達ならば、この世界の夜――つまりは光よりも闇の方が多い世界ならば、その脅威は折り紙付きだろう。


「ネフェリア、レナンに頼んで吸血女王を探してくれ」








 ◆ ◆ ◆








 魔都アンラ・マンユより西部、魔大陸の西端。

 鬱蒼とした木々に包まれる森の中には、不似合いな程に立派な巨大な館が聳え立っていた。

 外観は白――のだろう。巨大な「山」の字を彷彿とさせるような洋館は、ここに住まう〈吸血魔族〉の魔力によって闇に塗り潰されたような黒に覆われており、所々に当初の白が映える、なんとも不気味な建物だ。

 涸れた噴水の中央には罅割れた裸婦像が、まるで黒い涙を流したかのように佇んでおり、いかに屈強な戦士であろうとも、その光景を見れば思わず息を呑みかねない威容を放つ館。


 そんな中に足を踏み入れれば、不気味な外観には相応しくない小奇麗さに、常人ならば余計に気味悪さを感じかねない。


 赤い絨毯が敷き詰められた廊下は、蝋燭の炎が揺れるシャンデリアによってゆらゆらと照らされ、それがかえって闇を強調しているように見える。

 廊下に並べられた調度品は、アディストリア大陸ならばその一つで一生を遊んで暮らせる程度には価値がある品々ばかり。しかし、白を基調にした品を選んでいるのか、それらは赤い絨毯と調和が取れていて、飾った人物の趣味の良さが窺える。


 それらに見向きもせずに歩く、お仕着せに身を包んだ一人の女性。

 豊満な肉体がかえって目立つかのような、ぴったりと肌に張り付くような出で立ちではあるのだが、そこに色気の類よりも、いっそ近寄り難ささえ思わせる程に完成された着こなしと歩き姿。

 藍色の髪を後頭部で団子状に結った美しい女性は、この屋敷を十全に把握しているのだろう。まっすぐ目的地へと向かって歩く足取りに迷いなどはなかった。


 やがて一室の前で立ち止まった女はすっと一呼吸してから、流麗な仕草で木製の分厚い扉を四度ノックする。僅かな間が空いた後、部屋の主から気怠げながらも入室を促すように告げてきたため、女は「失礼します」とだけ声をかけてから扉を開けた。


「おはようございます、イレイア様」


「えぇ。おはよう、アルマ」


 真っ暗な部屋の中に、パチンと指を鳴らす音が鳴り響いたかと思えば、燭台に置かれた美しい意匠の凝らされた燭台の蝋燭がぼうっと音を立てて火を灯し、広々とした部屋の中に女の姿が浮かんだ。

 銀糸を思わせる長い髪を揺らして、真紅の瞳を眠たげに向けながら微笑む。天蓋付きの大きなベッドの上で、薄い毛布で大事な所だけを隠すように裸で眠っていた美女。彼女こそがこの館の主であり、吸血魔族の長――イレイア・ヴラド・アーゼアスその人であった。

 アルマと呼ばれた完璧な女は、ここにきてイレイアの肢体を見て僅かに頬を紅潮させつつも、気を取り直すように一度咳払いをするなり、イレイアの衣服が置かれている隣室へと足を向けた。


「――ねぇ、アルマ」


 窮屈な服は嫌だとごねる主の為に、漆黒のドレスを用意したアルマ。胸元の空いたドレスに身を包んだ主の声に、アルマはきょとんとした顔で小首を傾げた。


「ドレス、お気に召しませんでしたか?」


「そうじゃないよ。突然声をかけたのがそんなに意外だったの?」


「いつもなら、朝食を終えるまでは返事ぐらいしかしないものですから」


「ふふふ、それもそうだったわね」


 くすくすと笑ってみせるイレイアではあったが、その反応が殊更にアルマの驚きを大きくしていた。

 何せイレイアは、この数百年にも渡って寝起きからこんなにもご機嫌な様子を見せる事などなかったのだから。


「それで、如何なさいましたか?」


「――準備が整ったの」


 相変わらずにこやかな、微笑みすら湛えてみせるイレイアの一言。

 アルマはその一言に、先程までの親しみを持てそうな顔から一転――鋭利な刃物を思わせるような気配を纏わせて、口角をあげた。


「それでは、主様」


 ――ついに始めるのですね。

 言葉にする必要などないとでも言わんばかりに、イレイアは微笑みを湛えたまま頷いた。


「始めましょう、アルマ。全てを私の手に」


 


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