59.アカウンタビリティ - アーレングラス商談

 眼鏡屋さんって行ったことあるかしら? JINSやZoffみたいな自社製品ばかり並べている店じゃなくて、いろんなブランドのフレームが沢山展示してあるような。

 私は初めてだったわ。

 駅から徒歩五分。お店に入ると、いろんなフレームが並んでいて驚いた。ブランドごとに陳列してあるから、色も形も揃ってないのよね。JINSユーザーだった私には、とても新鮮で、知らない世界に入り込んだようだったわ。

 「予約をした者です」って言うと、すぐに店長さんが出てきてくれた。

 まず説明されたのは、このアーレンレンズがとても脆いレンズだということだった。加工が難しいんですって。だから加工失敗の可能性もあることを留意してほしいと。普通の眼鏡屋さんでは言われないことよね。貴重なレンズだから失敗しないよう職人に尽力してもらう、とも言ってくれたわ。

 あと、使えるフレームに制限があることも言われた。アーレンレンズは脆く固いから、曲線の合わないフレームにはめると割れたり脱落したりの危険があるんだって。


 止まってると鯉がバシャバシャうるさいね。歩きながら話そうか。

 この公園は景色の変化が大きいから、実際の広さよりずっと大きく感じるよね。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る