兄さんと弟くん、他

旅先の宿で風呂から上がって涼んでいると、遠くの山に炎の筋がするすると走って消えた。宿の者の話だと古い道があって、戦国時代に秀吉が通った道らしい。秀吉が出てきたので合点がいった。秀吉にはこの種の逸話が多い。彼は何者だったのか。




マッチ売りの少女が売っているマッチには幻覚作用があるが、彼女はその事を知らずに売っている。悪魔がそれを楽しそうにみている。彼女のマッチぜんぜん売れないぜ。となりに座っている天使がニコリと笑う。彼女のマッチが流行ったらこの世は地獄だ。




暑い中でお兄さんが寝ていたので、僕も隣に寝転がると、兄さんが「この暑さでは兄さんはもう長くないだろうが気にすることなく、弟くんは弟くんの人生を楽しんでくれたまえ」というので、兄さんの横で泣いていると、母さんが帰ってきてバカねぇと言いながらエアコン様を付けてくれた。




パンがなければ作ればいいじゃない。そういうとアントワネットさんはクワを担いで宮殿前の豪奢な庭を耕し始めました。初めての農業は案外楽しく三時のおやつが楽しみなアントワネットさんです。




オーブントースターでゴーレムが焼けた。粘土に魔法を練り込んで作った、ミニチュアサイズのゴーレムだ。名前を付けなければならないが何も思い浮かばなかったのでアダムという名前にした。明日から庭の農場で働かせようと思う。









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