第6話 ベッドへの道のり その2
橋は完成した。
諸事情により、なんと素材は木。
なんて贅沢なことをしたんだ、私は!
と思いつつ、感慨無量に橋を眺める。
これで潜らなくても済むんだ!(潜らなくても済むほど狭くて浅い川だった)
水コワイもんね……(水に触れると数秒で死ぬと思っていた)
橋を思いつくって天才的だね!(埋め立てて道を作るということをまだ知らない)
朝まで待っていざ出陣だ!
あ、その前に松明をちょっと回収。
ということで橋を渡り、川向こうにあった崖をよじ登る。
すると右手に建造物がいくつか。
むろん当時の私にはなんだか分からない。
なんかフムフム言ってるよぉコワイよぉ(ググれカスと今は心から言いたい)
コワイから近づくの止めよう(あぅ……(ノД`))
とりあえず左側に進んでみると、なんと羊発見!
こんな近くにいたなんて凄いね私、ラッキーすぎるよ!(次話で書くけれど、すでに不幸が始まっていることをまったく気づいていない)
しかし羊と私の間にはまたもや川が。家の近くにある川の支流である。
水に触れると死んでしまうかもしれない妄想を抱いていたので、
(´・ω・`) ショボーン
その時の私はまさにこんな状態。
ところが、川の一部に一箇所だけ地面が露出している部分を発見。
やったね、これでベッドが作れる。
喜び勇んで近づいて、石の剣を握りしめ、羊を……。
「だめだァァアアア!! むりィィイイイイ!!」
マイクラの羊ってアホ面すぎて、殺すなんてできやしない。
どうしたらいいんだ……。
あ、そういえば羊の毛だけ刈れるって書いてあった気がする。
急いで攻略サイトを開くと、確かにできると書いてある、ハサミを使えば。
(でも鉄……(´・ω・`)ショボーン)
その頃の私は、鉄なんて高級素材を持っていなかった。
となるとやっぱり屠殺……。
ところがところが、ふたたび信じられない情報が私の目に飛び込んできた。
(蜘蛛の糸だと……?)
なんとびっくり。モンスターの蜘蛛がたまに落とす蜘蛛の糸を4つ集めると、羊毛ができると書いてある。
素材が蜘蛛の糸なのに羊毛とはこれ如何に?
ここにもまたマイクラの謎が落ちていた。
深いことを考えるのはやめだやめだ。とにかくそれがあれば羊毛ができるんだ。そいういえば家に蜘蛛の糸がいくつかあったよね。もしかしたら……。
急いで家に引き返しチェストをチェック。すると蜘蛛の糸が4つ入っている。でもこれで羊毛ができると思ったら大間違い。蜘蛛の糸4つで羊毛一つ。その羊毛が3つなければベッドはできない。つまりあと8つ足りないのだ。
(蜘蛛……狩るの……?)
しかも8体以上は倒さなければならない。頑張って戦うという発想がなかった私は、水に入ることと同じぐらいに厳しい現実に愕然となる。
(そういえばこの糸はどうやって手に入れたんだっけ?)
ふと思い出す不幸な過去。
迫り来るクリーパー、近くには蜘蛛、あわわと慌てる私。
勝てるかもしれないと、木の剣でちょっと叩いてみる。
すると匠様、大爆発!!
瀕死の私、その横には巻き添えを食らった蜘蛛の残骸が……。
「そうだ、それだ!!」
考えた蜘蛛の糸ゲット作戦はこう。
まずは松明畑の外に行く。
モンスターがワラワラと登場。
穴に隠れる。
朝まで待つ。
朝にはゾンビやスケルトンは燃え尽きる。
残るは蜘蛛とクリーパー(この頃はまだ魔女さんが現れていない)。蜘蛛は昼間は大人しいので、クリーパーを蜘蛛の近くまでおびき寄せ、爆発させれば……
「完璧だ!」
この完璧な作戦によりベッドを手に入れたのは、朝を20回以上迎えたあとだったことは、一応書いておこう……(´Д`)
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