第60話 ありがとう…お父さん…羽月…
「お父さん!お野菜、洗い終わった!」
「おお、そうか」
「次は?次は何すればいいの?」
ほのぼのと、優しい雰囲気に満ち溢れた、高宮家のキッチン。
その中で料理に勤しんでいるのは、この家の大黒柱である翔羽と…
その娘である、羽月の二人。
いつもここを主戦場としている長男、涼羽の姿はここにはなく…
ひたすらなクラスメイトとの交流に疲れ果てて、自分の部屋に寝かされている。
そんな高宮家のお母さんとも言える存在である涼羽。
いつもこの家のために目一杯頑張ってくれている涼羽。
その涼羽のために、この日は父、翔羽と妹、羽月の二人で夕食を作ろうと…
多少は料理の心得があり、単身赴任中に自炊もしている翔羽が中心で…
頑張り屋なお母さんである涼羽のために、二人で頑張っているのだ。
これまで、涼羽が一人でこなしていたため…
しかも、いざ手伝ってみたものの…
利き手である左手を深く切ってしまう、という事態に陥り…
それゆえに、以後は一切料理をさせてもらえなかった羽月。
だからこそ、こうやって料理に取り組むことができるのが楽しいのか…
その幼さの色濃い、可愛らしい美少女顔に目一杯の笑顔を浮かべ…
今この場において、料理の先生となる父、翔羽に次の指示を仰ぐ。
「よし。じゃあ、冷蔵庫から卵を四個、出してくれ」
「うん!」
言われた通りに冷蔵庫を開け、その中から卵を取り出す羽月。
そして、ぱたぱたとした足音を響かせ、翔羽のそばに戻る。
「出したよ!次は?」
「じゃあ…それを割って、ここに入れてくれるか?」
そういって、溶き卵を作るための食器を羽月の目の前に出し…
自らは、具材に使う食材を丁寧に切っていく。
涼羽と比べると、動作そのものがかなり遅いことは間違いないのだが…
それでも、一つ一つの動作がしっかりとしており…
十分に安心感のある手つきではある。
「は~い♪」
鈴の鳴るような声を響かせての返事。
その声からも、お手伝いができることの嬉しさと楽しさが分かるものとなっている。
そして、いざ卵を割ろうとするが…
「ん~…」
左手に持った一個の卵とにらめっこしたまま、なかなか割ろうとしない羽月。
そんな娘を見て、どうしたのかと翔羽が問いかける。
「どうしたんだ?羽月?」
「あのね、どうやって割るの?これ?」
「…え?」
「なんかね…強くしたらぐちゃってなりそうで…でも、力入れないと割れなさそうで…」
「…………」
どうやらうちの娘は卵を割ったことがないらしい。
ついつい、そんなことを思ってしまう翔羽。
しかし、基本的には世話好きで過保護な涼羽がいろいろと羽月のことをしてあげていたため…
羽月自身が、それをすることがなかったのだ。
涼羽は分かりやすいくらいにそうだが、翔羽も基本的に『自分のことは自分でする』性質だ。
だから、転勤先でも非常に多忙な中、最低限の自炊も行なっていたし…
家事全般も、取り組んでいた。
涼羽と翔羽、二人の中に共通する信念である――――
――――人に甘えた分だけ、自分はできることが減っていく――――
――――人の為に動いた分だけ、自分はできることが増えていく――――
――――というもの。
それがあるからこそ、涼羽は人に甘えようとしないし…
翔羽も転勤先で一拠点の責任者という立場にありながら、決して私生活を崩したり、乱したりするようなことはなかった。
涼羽も翔羽も、『思いつくだけでも、やるだけでもだめ。思いついてそれを自ら形にできる人間がすごいんだ』と思っている。
だから、涼羽は自分の向上を怠らず、少しずつでも上に向かって努力を継続することができている。
だから、翔羽は転勤先で成功し、こうして再び家族の元へと帰ってくることができた。
涼羽のそういった部分は、非常に父親である翔羽に似ているのだろう。
そういう、自分のすることを人任せにしない性格が…
今の涼羽を形成しているのかも知れない。
しかし、涼羽のそういった部分が…
逆に妹である羽月を結果的に甘やかしてしまうこととなったのだろう。
羽月は学校の成績はいいのだが、こと実践という面においては脆く、頼りない部分が多い。
やはり、それも涼羽がその実践の機会の多くを奪ってしまったからだと言える。
もともと甘えん坊な性格ではあったのだが…
兄である涼羽が自らをいろいろなことをできるように向上させ…
そうして、羽月のそういう機会を奪ってしまったからこそ…
羽月は出来ないことの方が多くなってしまったのだろう。
だからといって、兄妹二人っきりの中、たった一人で目一杯家のことを頑張ってきた涼羽を責めることなど、できるはずもないのだが…
「…羽月、ちょっと貸してみ」
「?うん…」
まずは、実演してみせる方がいいだろう。
そう思った翔羽は、いったん自分の作業の手を止め…
羽月が持っていた卵を自分に渡すように促す。
「割る、といっても、何も叩きつけて割るんじゃないんだ」
「?」
「こうやって…」
溶き卵用の器の端に、渡された卵をこつこつと…
決して荒々しさを感じさせない落ち着いた手つきで打ち付けていく。
そうしていくと、卵の中心に亀裂が入り始める。
「!あ!」
「まずは適度な深さまでヒビを入れてやるんだ」
さらに翔羽が卵を打ち付けると、中心に入ったヒビがさらに大きく、深くなる。
「このくらいまでヒビが入ったら…」
ヒビの入った卵を、そのヒビを中心に両手で持ち…
ぐしゃりと潰さない程度の力で、左右に均等に力を入れながらヒビを開いていく。
「こうやって、ヒビを開くようにして割るのさ」
中心から綺麗に真っ二つになった卵のカラ。
そして、器の方に落とされた中身。
それを見て、羽月の目は、まさにすごいものを見せてもらったかのように輝いている。
「わあ~…」
「どうだ?どうやるのかは、分かったか?」
「うん!」
「よし、じゃあ今度は自分でやってみるんだ」
「うん!」
一度翔羽が実演したおかげで、どうすればいいのか、というイメージはできた羽月。
それを確実なものとするため、翔羽は羽月に実際にやってみるように促す。
「え~と…こうやって…」
左手に持った卵をこつこつと器の端っこに打ちつけ…
少しずつ…
少しずつ…
卵の中心に亀裂を生じさせていく羽月。
じっくりとした、亀の歩みの速度だが…
それでも、一つ一つを確実に確実に、実行していく。
そして、十分な亀裂が入ったところで、両手で持ち…
左右に割り開くように均等に力を入れ…
そして…
「!できた!」
綺麗に真っ二つに割れた卵の中身が、そのまま器の中に落ちる。
綺麗に割れた卵の殻と、割れた殻のかけらが器の中に入り込まなかったこと。
それらが、羽月の初めての作業が、確かなものだということを表していた。
「うん。綺麗にできたじゃないか」
「ほんと?」
「おお。羽月はえらいな~」
「えへへ~」
一つできたことを、しっかりと褒めてあげる翔羽。
そんな翔羽のお褒めの言葉に、羽月もご機嫌な笑顔が浮かんでくる。
「さあ、羽月。その調子で残りの卵も割っていってくれるか?」
「うん!」
初めての作業がうまくいったこと…
そして、それを父に褒めてもらえたこと…
何よりも、初めての料理の工程が楽しいこと。
羽月は、その楽しいことをもっとやりたいがために…
父、翔羽に促された通り、残りの卵を割る作業に入った。
――――
「うん、できたな」
「できた~!」
初めての父と娘の共同作業…
普段は一人でずっとやっている長男、涼羽がいない中…
父、翔羽と長女、羽月の二人で料理に取り組み…
しっかりと、三人分の夕食を完成させることができた。
献立は、翔羽が宣言した通りの、焼き飯と味噌汁。
どちらも、出来立てでほかほかなのを表す湯気が、浮き上がっている。
「羽月、ちょっと味見してくれるか?」
出来立ての焼き飯を少しだけ箸でつまみ、それを羽月の方へと差し出す翔羽。
自分でも味見はしているのだが…
一応、自分以外の人間にも味見をしてもらおうということなのだ。
「うん!…あむ…」
父から差し出された箸の先をそのまま口に含み…
そこにつままれていた焼き飯を食べる羽月。
父が作った焼き飯を十分に咀嚼しながら十分に味わい…
十分に味わったところで、喉に落とす。
「どうだ?」
羽月の反応を促すように、翔羽が羽月に問いかける。
さすがに、久しぶりに料理したということもあり…
やや不安はあるのかもしれない。
「…うん!おいしい!」
そして、その翔羽の不安を払拭させるかのような羽月の声。
それを聞いた翔羽の顔に、安堵の表情が浮かぶ。
「そうか!それならよかった!」
「えへへ♪わたしもお手伝いしたから、もっとおいしくなってるんだよね?」
「ああ、そうだとも!羽月がちゃ~んとお手伝いしてくれたから、な!」
「わ~い。えへへ~」
可愛い娘の可愛い一言に、頬を緩ませてデレっとしてしまう翔羽。
まさに親バカと言える発言も飛び出してしまう。
そんな父の言葉に、羽月も気をよくし、見た目相応の子供のように喜ぶ。
「さあて、そろそろ涼羽を起こそうか」
「!うん!早くお兄ちゃんにも見て欲しい!」
「そうだな…たまには涼羽にも、楽させてやれるっていうのを、ちゃ~んと見てもらわないと、な」
いつもいつも家のために頑張ってくれている涼羽。
そのために、学校の人間関係含む、外部との交流も犠牲にして。
部活動にも取り組むことができず…
学生らしい、外との交流で目一杯遊ぶ、といったことをまるでできなかった涼羽。
それを初めて聞いた時の翔羽は、深い深い悲しみと不甲斐なさに陥った。
――――ああ、俺がそばにいてやれてたら…俺がもっと親らしいこと、してやれてたら…――――
確かに、普段から家のことは涼羽にまかせっきりになってしまっており…
たまには手伝おうと思っても、いつの間にか涼羽がさらっと終わらせてしまっているため…
どうしても、涼羽に楽させてあげることができないでいたのだ。
そんな折、偶然にも振って沸いたかのようなこの機会。
翔羽だけでなく、妹である羽月も、たまには兄に楽になってほしい、と。
ずっと、そう思っていた。
でも、家事全般ずっと兄に頼りっきりだった妹にいきなりそんなことができるはずもなく…
ただただ、甘えることしかできなかった。
でも、転勤先での私生活で自炊もしてきた父、翔羽と一緒にすることで…
自分も少しだけど、お手伝いすることができる。
――――大好きで大好きでたまらないお兄ちゃんに、ちょっとは楽させてあげられる!――――
そんな想いが、羽月の小さな体を突き動かしていった。
早く、早く見たい。
父と一緒に作った、この夕食…
それを見た時の、涼羽の顔を。
涼羽の、喜ぶ顔を。
まるで、いつも家のことを切り盛りして、頑張ってくれているお母さんを…
少しでも労い…
少しでもいたわるかのように…
そんな想いを胸に、父と妹は、その感謝の対象である、涼羽の元へと、歩を進めるのだった。
――――
「…お兄ちゃん、まだぐっすり寝てるね」
「ああ…よっぽど疲れてたんだろうな…」
いざ、涼羽を起こしに当の涼羽の部屋へと来た二人。
部屋の中央に敷かれている布団の中で、すやすやと眠り続ける涼羽の姿。
「…すう…すう…」
普段から寝相がよく、真っ直ぐに仰向けに横たわった状態で…
そのまま静かに眠り続ける涼羽の寝顔。
それを見て、二人共思わず頬を緩め…
起こすことを忍びなく感じてしまう。
「…えへへ」
「?どうした?羽月?」
「…いつもと、逆だって思って」
「え?」
「だって、いつもはわたしがお兄ちゃんに起こしてもらってるんだもん」
「…ああ、そうか」
この高宮家では、いつも一番に起きるのは、この涼羽である。
転勤先では不規則な早朝出勤なども多かった父、翔羽も…
こちらに戻ってきてからは一般的な規則正しい勤務となっているため…
必要以上に早く起きることもなくなった。
そのため、いつも弁当や朝食の準備などで、涼羽が真っ先に起きて、それらを始めているのだ。
そして、作業に区切りをつけた段階で、二人を起こしに行く。
最も、羽月は今では絶対に兄である涼羽の部屋に入って、勝手に一緒に寝ているため…
涼羽が起きて布団から抜け出したタイミングで目を覚ますこともあるのだが…
涼羽に優しく起こしてもらうのがとても心地よくて幸せなため…
基本的にそのまま二度寝してしまうのだ。
翔羽も、まるで今は亡き妻、水月に起こしてもらっているかのような感覚が懐かしくも心地よく…
すでに目を覚ましている時でも、そんな風に起こしてくれる涼羽をわざと待っていたりするのだ。
そして、起きるとすぐに涼羽に抱きついてしまうこの二人。
そういうところは、父と娘でそっくりなのかもしれない。
そんな涼羽を、自分達が起こしに来ることなど、普段はまずない出来事。
だからこそ、普段なかなかじっくりと見ることの出来ない、涼羽の寝顔を、ついつい堪能してしまいたくなる。
まるで天使のような愛らしさを惜しげもなく晒しながら、静かに眠る涼羽。
そんな可愛い寝顔に心奪われながらも…
そんな寝顔に後ろ髪引かれながらも…
いつまでもこうしてるとせっかくの料理が冷めてしまう。
なので、この眠り姫の目を覚まさせることとなった。
「涼羽、ほら…起きてくれるか?」
「お兄ちゃん、起きて」
普段、涼羽がしてくれるような、優しさに満ち溢れた起こし方。
それぞれ、翔羽が涼羽の右側、に…
羽月が、涼羽の左側にそれぞれ位置取って…
その横たわっている身体を優しく揺すって…
耳元にそっと語りかけるかのように呼びかける。
「ん…」
普段から寝起きのいい涼羽。
たった一度、呼びかけられただけで、もう目が開き始めている。
そして、静かに寝息を立てて眠っているだけだったその身体が、活動を再開し始める。
「あ…あれ?…なんで俺…」
上半身のみを起こし、状況がよく飲み込めない感じで、二、三度首を回して周囲を見る。
着ていたのは制服だったはずだが、見てみると、いつもの部屋着用のジャージになっており…
その長い髪を一つに結んでいたはずのヘアゴムも外されていて…
綺麗に霧散しつつもまっすぐに重力に従って、その小さく華奢な背中に垂れ下がっている。
「おお…さすがに寝起きがいいな…」
「お兄ちゃん、こんな風にパッと起きられるから、毎日お弁当とか作ってくれるんだもん」
こんなに簡単に起きてくれたことに、驚きつつも感心する二人。
自分達なら、もうちょっと時間がかかってたかも知れないし…
目が覚めているのに、涼羽が起こしてくれるのを堪能したくてなかなか起きないようにしたり…
でも、今の涼羽を見て、ちょっと考えを改める二人。
――――今度から、もうちょっと涼羽(お兄ちゃん)の手間をかけないように起きよう――――
そう、心に決めた二人であった。
「…お父さんに、羽月…」
「涼羽、起きてくれたか」
「お兄ちゃん、おはよう」
「…!そうだ!今日の晩ご飯、作らないと…」
ふと時間を見て、すでにいつもの夕食の時間になっていることに気づく涼羽。
大慌てで布団から飛び出そうとする涼羽をなだめるように翔羽が抑える。
「まあまあ、落ち着け。涼羽」
「で、でも…」
「今日は、俺と羽月で晩ご飯、作ったから」
「うん!作ったの!」
「え?」
にこにことした、何かを期待するかのような笑顔。
まるで、いいことをして、お母さんに褒めてもらいたい、と思う子供のような…
そんな笑顔の二人の言葉に、一瞬、時が止まる涼羽。
「…え?二人でって…お父さんはともかく…羽月も?」
「うん!」
「ああ。羽月もとてもいい子に手伝ってくれたんだぞ、なあ、羽月?」
「そうなの!お兄ちゃん!お父さんが教えてくれたの!」
「お父さんが…」
「ああ」
「…ありがとう…お父さん。それと、羽月」
「ああ!」
「うん!」
「羽月は、ケガはしなかった?大丈夫?」
「大丈夫だよ!お兄ちゃん!」
「そう…よかった」
自分が寝ている間に、今日の晩ご飯を作ってくれた二人。
そんな二人のしてくれたこと…
そんな二人の気持ちが嬉しくて…
自然と、柔らかで優しげな笑顔が浮かんでくる涼羽。
ちゃんと、妹である羽月に、ケガがなかったかどうかを確認するあたり、本当に過保護なお母さんではあるが…
「涼羽、俺のほうこそ、いつもありがとうな」
「え?」
「家のこと、いつもお前一人にまかせっきりにして」
「…お父さん…」
「お兄ちゃん、いつもありがとう!家のこと、ぜ~んぶしてくれて!」
「…羽月…」
「たまには、お前を休ませてあげたいと思ってたから、今日はちょうどよかったよ」
「うん!わたしも、お料理のお手伝いしたかったから!」
「…二人とも…」
普段から、ずっと家のことを一人で切り盛りしている涼羽。
そんな涼羽のことを、こんな風に思っていてくれてた二人。
そんな二人の想いが、嬉しくて…
思わず、目が潤んできてしまっている。
「…嬉しい…」
「え?」
「お兄ちゃん?」
「二人にそんな風に思ってもらえて…嬉しい」
「!涼羽…」
「!お兄ちゃん…」
「ありがとう、お父さん、羽月」
そして、その感謝の想いを目一杯表すような、最高の笑顔。
ほんの少し、涙を浮かべながらの、目一杯の笑顔。
そんな涼羽があまりにも可愛すぎて…
「涼羽~!!お前は本当に可愛いな~!!」
「お兄ちゃ~ん!!可愛すぎ!!だあ~い好き~!!」
「!わっ!!」
布団から上半身だけ起こした状態の涼羽をぎゅうっと包み込むように抱きしめる翔羽。
その中に入るように、兄である涼羽の身体にぎゅうっと抱きつく羽月。
「ああ~…涼羽~…お前はなんて可愛い息子なんだ~」
「お、お父さん…くすぐったいよ」
「お兄ちゃ~ん…こんなに可愛いお兄ちゃん、大好き!大好き!だあ~い好き!」
「は、羽月…嬉しいけど…照れちゃうよ…」
今時珍しいと言えるほどに仲良しで…
今時珍しいと言えるほどに愛情に満ち溢れている…
そんな高宮家の、心温まるやりとり、そして雰囲気。
あまりにも可愛い息子に思わず頬ずりしてしまう父、翔羽。
あまりにも可愛い兄に思わずべったりと抱きついて『大好き』を連呼する妹、羽月。
そんな二人の愛情がくすぐったくも、嬉しくて…
涼羽のその童顔な美少女顔に、少し困ったような、照れくさいような笑顔が、ずっと浮かんでいた。
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