第20話 山の旅

島の本の次は山登り小説を読み、無性に山に行きたくなった今日この頃です。


住んでいるところが割合山なので、ウグイスの声が聞こえるんですがね。今頃、ウグイス?と思われるでしょうが、鳴き始めるが春先なだけ。まだこの辺でホーホケキョとかケキョケキョケキョとか言っています。


さて、山の話。実は山登りは結構したことがあります。

福島出身の父は山登り好き。父は従兄弟たち叔父叔母たちを先導し、あちこちの山に連れて行ってくれました。

夜も明けぬ頃に出発し、栃木県は那須の山まで行ったこともあります。


でも1番覚えているのは、安達太良山ですね。これで「あだたら」と読みます。


白い岩がころころと転がる、荒涼とした斜面。下を登る人のために転がしちゃいけないよと言われました。


喉が渇いたら、丸まった若い笹の葉を抜き、溜まった水を飲む。ついで葉を口に寄せて吹いて鳴らして遊びもした。


そして、赤とんぼの大群。

山肌に浮かぶ点々は何だろ?とよく見ると、全て赤とんぼでした!

赤とんぼといえば田んぼの上を気まぐれにすいと飛ぶもの。なのに、遥か安達太良山の上に、どうしてこんなに集まっちゃったんだろ?と不思議でした。


山の上は、たくさんの人や街から離れ、想像を超える場所。気持ちの良い場所でした。


しかし、いざ自分の力で山に登ろう、と思うと、難しいんです。地図を手に入れ、ルートを決め、登山下山の時間を計算するのが。道に迷ったり、日が落ちたりすると、とても危険ですから。

それを分かっていて、なかなか実行に移せません。

毎度やっていた父を尊敬します。子どもを連れていくから、きっと入念に調べたに違いありません。


今は実際の旅へ出るよりも、想像の旅をするべき時間です。

これが不思議、やるべきことを心配しながら身体的な旅に出るよりも、頭の中が旅した方がリフレッシュできるんですよね。

つまりは文章を書く、物語を想像することです。


でも、書き終えたら本当の旅に出る予定です。想像を超える発見は実世界に転がってるんですからね。

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