第19話 ミィの不思議

 ミィは雑種だけど、アメリカンショートヘアさん的な模様が結構しっかりくっきり残っている。だけど、その毛の内側は真っ白だったりする。

 全体的にグレーの色合いなので、ワッシャワッシャと撫でていると、内側の毛の白さが際立ったりする。


 抜けた毛を見てみても、先端の方だけがグレーや黒っぽくて、全体的には白い部分の方が多い。

 ……あれ?おかしいな?今、ミィのお気に入りポイントで大量のミィの抜け毛――はげてないよ!――を採取したら、淡いグレー一色だ。???どういうこと?


 こんな感じでミィの毛は不思議だ。

 まあ、にゃんこ研究者の人からすれば当たり前のことなのかもしれないけど、僕はただの一般ぴーぷるな飼い主に過ぎないので、どうしてミィがシロネコさんに変貌することなくアメショーさん的な模様があるままなのか、不思議に感じてしまうのである。


 という訳で、何か知っている人がいたら情報をお待ちしている。



 さて、ミィの不思議と言えば絶対に外せないことがある。それは、『不思議ネコ空間』である!

 ……おや?反応がない?……『不思議ネコ空間』である!!(ナ、ナンダッテー!)

 ……はい、ごめんなさい。真面目にやります。


 これは僕が勝手に呼んでいるだけのことなのだけど、ネコを飼っている人、特に完全家猫として飼っている人には共感してもらえるんじゃないかと思う。

 どういうことかというと、いなくなるのだ。


 長時間家族全員が家を空けて留守にする前や、何かの拍子で窓や玄関の戸が開いていたのが分かった時など、ミィの居場所が知りたくて探し回ることになる。


 だけど、いないのだ。


 家じゅうくまなく探し回ってもいない。「え?まじ?どこよ?」と青くなってもう一度見て回っていると、ひょっこりお気に入りの場所の一つで日向ぼっこをしていたり、丸くなっているところに遭遇するのである。


 もうね、びっくりしたのと、ほっとしたのと、さっきも探したはずなのにという気持ちがごちゃ混ぜになって、本気でorzな状態ですよ!

 ミィからすれば、かくれんぼをして遊んでいるだけなのかもしれないけど、付き合わされる僕らからすれば、家の外に締め出してしまっているのではないかと戦々恐々としてしまうのでした。


 それにしても本当にどこに隠れているのだろうか?押入れの奥とかまでしっかり見て回っているのだけど……。

 もしかして、あれだろうか?往年のコントのように、探している僕たちの後ろをついて回っているとか?

 それともやっぱり『不思議ネコ空間』は実在して、そこにワープしているのだろうか?


 不思議だ……。

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