第16話 草食動物?

 いぬねこ用の葉っぱというものがある。その名の通り、犬や猫が食べるための葉っぱだ。

 何科の植物か、とか詳しいことは知らないので、気になった人は各自で検索してみてほしい。


 そして、ペットショップでなくても、ホームセンターであれば置いてあるようなので、実物を見てみたいという人はレッツラゴーしてみてちょうだい。



 さて、ミィはこの葉っぱをよく食べる。すごく食べる。放っておくと食べ過ぎてしまうので、今は玄関の外に出しているほどだ。


 ミィがこの葉っぱを食べる要因として考えられるのは、

 一、食物繊維をとっている。

 二、毛玉を吐くための呼び水にしている。

 三、葉っぱ大好き!

 の三点が挙げられるように思う。


 まず一点目、読んで字のごとくだ。ミィにはご飯におやつとにキャットフード――基本カリカリ、たまに柔らか――を召上がって頂いているのだが、それだけでは食物繊維が足りないのかもしれない。


 二点目、これも読んで字のごとくだ。長いまま葉っぱを食べて……。きちゃない話になるので後は省く。

 葉っぱを外に出すようになったのはこれが原因。自由に食べられるようにしていると、必要以上に吐いてしまっている可能性があったからだ。


 三点目、これが真実なのではないだろうか。ミィには朝と夜の二回葉っぱをあげているのだけど、そのせっつき方が尋常ではないのだ。

 一番好きなおやつを要求している時よりも「ちょーだいちょーだいちょーだいちょーだい」と連呼しているような気がする。


 特にか細い声で「にゃー……」と鳴かれると、ものっすごい罪悪感で吐血しそうになってしまう――実際に吐血したことはないのでご安心を――。


 要求の方法は鳴くだけではない。無言で玄関で待っていたり、つぶらなお目々でこちらをじっと見たりするのだ。

 僕を含めうちの家族はミィに甘い。当然、すぐに葉っぱをとってきて、お嬢に召しあがって頂くのである。



 葉っぱが長すぎると吐く原因になっていそうだ、ということは上に書いたとおりである。

 それではどうやってミィに葉っぱを食べさせているのか?

 答えは、手で持って食べさせる、だ。


 十本――葉っぱは細長いです――ほど取ってきた葉っぱを、指の第一関節分ほどだけ出して持ち、噛みちぎらせるのだ。

 この噛みちぎるというのがポイントで、あらかじめ短く切っておいてもほとんどの場合食べない。……我がまま娘である。


 しかし、ミィは専用お茶碗でご飯やおやつを食べることがほとんどなので、こうしたふれあいお食事タイムは貴重な機会でもあることもまた確かだったりする。

 そのため、今日もうちでは誰かがミィに葉っぱをあげているのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る