第7話
王国へ戻ってきた俺達は、一時解散して部屋に戻ることになった。
部屋に戻った俺は、一目散にベッドにダイブした。
今日ずっと朝から歩いていたがステータスのおかげで、身体的に疲れはしないものの、精神的には疲れていた。俺は元々運動をする方じゃなかったので、尚更だ。
目を瞑りながら、取り敢えずこれからの目標
やりたいこと
を思い浮かべる。
・冒険がしたい(美少女と)
・ギルド入りたい
・偽装使ってやりたい放題したい
最初に浮かんできたのが、この三つだった。
一番上はラノベ読んでる人なら誰しも思ったことがあると思うし俺もその1人で羨ましかったから。
真ん中は一般人とかの振りしてギルド入りたいんだよね、ギルドのランクとか聞いてて面白そうだし、クエストを自分でクリアして生活するとか憧れてたし。俺が勇者なんていったら色々と面倒くさくなるだろうから、隠蔽使ってそこらにいる人達と変わらないようにしないとな。
最後は言ったとおりやりたい放題したい。べ、別にやましい事なんて考えてないんだからねっ!
ある程度これからの目標を作ったところで目を瞑ってたこともあり、俺の意識は途絶えてしまった。
目が覚めたのは夕暮れだった。
部屋に戻ったのが昼過ぎだったから数時間寝てしまったのか。
俺がベッドから起きるのと同時に部屋のドアがコンコンとリズミカルにノックされる。タイミングいいなと思いながら、ドアを開ける。
「寝てたのか?」
ドアの先にいたのは太一だった。
「うん、少し寝てた。お前は寝てないのか?」
「あぁ、これからどうするか考えててな。」
「ま、立ち話もなんだ。入ってくれ」
俺はそう言い、太一を部屋に入れる。俺はベッドに座り、太一は三脚の椅子に座る。
「俺的に考えたんだが、あとあと面倒な事になりそうだし、城
ここ
を出ようかと考えているんだが、お前も一緒に来るか?」
どうやら太一も城
ここ
から出ようと思ってたらしい。
さてどうやって断るか。
「いや、やめとくわ。俺なんか付いて行っても足でまといになるだけだし」
結構、いい断り方じゃないか?お前の為を思ってーー的な感じで断ったし。
「この世界では異世界人の俺を除くお前らは初期値が普通の人の数十倍はあるから鍛えればなんとかなる」
「それはそうだけどな、結局は俺が鍛えている間、お前の時間を潰すことになる。俺は自分の為だけに人の時間を潰したくないんだ」
「優汰.......分かった」
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「優汰ー友達来てるよー」
「はーいちょい待ちー」
「優汰ー遅いぞー」
「ごめーん山田、寝坊したからあと数分待っといてー」
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なぜか地球での日常を思い出した。
人の時間を潰したくない...?ハハッ
ま、なんとか説得は出来たのでよしとしよう。
「俺が話したかったのはこれだけだから、そろそろ部屋に戻る」
部屋を出るときの太一は少し哀しげだった。
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