カクヨム発作品ドラマ化!
こんにちは。
今回はNHKドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る』について語ろうかなーと。
ネタバレがあるかもなので、見ていない方はネタバレ注意です!
このドラマは『彼女の好きなものはホモであって僕ではない』というカクヨム作品が原作となっています。
https://kakuyomu.jp/special/entry/kanohomo_special
私は原作はすでに読んでいますが、読んだのは結構前なのでストーリーはなんとなくしか覚えていない状態で視聴。
カクヨム初の映像化作品ということで、我が子の発表会を見守る親のような心境でした。
そしてドキドキしながら見始めたのですが……のっけから金子大地さんと谷原章介さんのラブシーン!
いくらイケメン二人とは言えいきなり男同士ラブシーンはちょっとびっくりしましたね。
放送されたのが夜だったので録画したのを後から一人で見たのですが、これは一人で見て正解。家族がいたらお茶の間が凍りついていたかも(笑)やるなぁ、NHK。
そして腐女子の三浦さんが純くんにBL本を買うシーンに繋がるのですが、三浦さん役の藤野涼子さんも純くん役の金子大地さんも演技が上手い!
なんていうか、三浦さんの「こういう子いそう」感がすごい。すごいナチュラル。
というかあまりに三浦さんがリアルすぎてちょっと見ていて恥ずかしくなりました。共感性羞恥っていうんですかね。
原作では三浦さんは好きでも嫌いでも無かったんですが、こう映像化して見せられるとアイタタというか……ひょっとしてこれから三浦さんが成長していくところを見せるためにわざと下げたのかもしれませんが、ちょっと見ているのが辛かったです。
純くんも難しい役柄だとは思うのですが、儚げで影があってすごくよかったです。
大袈裟なリアクションをしたりはしないんだけど静かな演技というか、細かい目線や動きから気持ちが伝わってきて凄いなぁ思いました。この二人はハマり役ですね。
あとは「世界を単純化してはいけない」「摩擦はゼロとしてはいけない」みたいな重要なセリフもきちんと入れ込んできて、1話目からこのドラマのテーマの深さをはっきり打ち出したのも良かったように思います。
それから原作もそうですが、このドラマでは確固たる悪人というのが居ないんですよね。
「そういうことを言うのはゲイの人に失礼」みたいに言う三浦さんが無意識のうちに純くんを傷つけることを言ったり、「好きな人と一緒に居れるだけで幸せ」といって興味のないアニメイベントにも付き合ってくれる姐さんの彼氏が「男同士は気持ちが悪い」といったり、純のクラスメイトの男子なんかもそう。
いい人であるはずの人が無意識のうちに人を傷つけることを言う。そこらへんにリアルを感じて胸がチクチクしましたね。
ラストのバスの中のシーンではかなり胸が苦しくなりました。BGMのラヴァーボーイが良い仕事してくれます。
でも最後「彼女の好きなものはBLであって僕ではない」というセリフで締めるならそれをタイトルにしたほうが良くない? とは少し思ったり。
「ホモ」って言葉が使えないのは分かるけど『腐女子~』だと三浦さん目線みたいでちょっとニュアンスが違うような??
まぁ、インパクトはあるしそのタイトルのおかげで視聴を決めた人もいるみたいなのであまり文句は言えませんが。
そして最後、谷原さんのあの予告は反則でしょ! 狙ってるのか~!
というわけで、ハラハラしながらも想像より丁寧に作られてて好感を持ちました。
映像や世界観の切り取り方の綺麗さ、演技の繊細さが光っていましたし、演出や脚本もよく考えられていると感じました。
NHKオンデマンドで見逃し視聴もできるので、まだ見ていない方はぜひ!
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