長編小説が書けない(1)

 私、このたび初めて長編小説を完結させました!


 そう.....実を言うと私が今まで書いた長編小説はほぼ全部エタって、というか更新停止しているのだ!


 あれ? 数ヶ月前に『ドット絵世界でつかまえて!』を更新し続けるって宣言していなかったっけ?そうお思いのあなた!

 いやあ⋯⋯更新したいという気持ちはあったんだけどね、正直登場人物を増やしすぎた。それに伏線というか風呂敷を広げ過ぎて畳みようが無くなっています。

 まあ、この話は何気に気に入っているのでいつか登場人物を減らして話をすっきりさせて書き直したいとは思っているんですがね。


 話を元に戻します。


 私が初めて完結させた長編小説は『僕は長編小説が書けない』というタイトルで、12月3日に見事完結しました! ひゅー!どんどんパフパフ!

 こんなタイトルの長編があったら面白いかも、というちょっとした思いつきから書き始めた小説ですがまさか完結まで持って行けるとは。それまで長編をすべてエタらせていた私には考えられない成果!


 ……でも実はこの小説、ちょっと失敗したなあ、と思っていて。

 

 私はこの小説を2、3話書き溜めてから投稿し始めました。

 しかし2、3話書き溜めたくらいじゃ、ちょっとした体調不良や急な用事に対応しきれない。

 案の定すぐにストックが切れてしまい、第1章の後に1ヶ月ほど間をあけ、再び書き溜めてから第2章を投稿し始めた私。ストックがあったので第二章からは更新がすごく楽になったんだけど……読者ががくんと減ったのだ。どうやら第一章の後しばらく更新が途絶えたので読者が離れたらしい。そう、一か月更新がないと、人は「エタった」と判断するのだ!

 

 私の周りの人たちも「長編を連載するならある程度書き溜めて、毎日定時更新したほうがいい」と言うんだけど、私も今回長編を連載してみてそれを痛感したのだった……


 書き溜めていないと後から辻褄が合わなくなった時に訂正が難しいし、毎日更新のための執筆に追われるのは精神的にキツい。その上投稿しても反応がなければモチベーションが下がって更新し続けられなくなったりもする。

 逆に投稿前にすべて書きためてしまえば、あとは全部予約投稿にしてお茶でも飲んでいればいいのだ! なんて気が楽!

 なので次回作は全部書き溜めてから投稿しようと今必死で書いているところ。おそらく4万~5万字くらいで完結するかな?


 さて、今回長編小説を初めて完結させた私だが、長編小説を完結させられたわけは第二章からの書き溜めの他にもあった!

 それは短編連作にしたこと! 登場人物を同じにした別の短編を4つ並べ、第一章、第二章……とし、それらをプロローグとエピローグでつなぐ方針にしたのだ!

 短編は得意だけれども長編は苦手だという方は、この短編をつなぐ方法、おすすめです。章ごとに小さなゴールがあるので達成感をちまちま得られるのがモチベーションを保つのに使えるしね。

 長編でも、章ごとに起承転結をつけるといい、という話も聞いたことがあったり。もっと言うと、一話ごとにも起承転結をつけるといいのだとか。


 あと、終盤、7万文字を超えたあたりから悩みだしたのが文字数が増えない問題。

 カクヨムでは8万文字以上が長編扱いなので、7万字では『僕は長編小説が書けない』という題名の長編小説を書く、という当初の目標が達成されません。

 そこで使ったのが「登場人物を増やす」という方法。具体的には第二章で本来出る予定ではなかったキャラを一人増やした!


 それからキャラにまつわるエピソードを増やすというやり方。

 エピソードとはどういうものかというと、例えば田中さんという新キャラを出すとします。この人の設定が「変人で皆から避けられている」という設定だった場合、



佐藤「あの人は誰?」

鈴木「田中さんだよ。変人で、皆から避けられているんだ」

佐藤「へー」


 という風に書くと、せっかく田中さんという新キャラを足しても三行しか増えません。そこを


田中「グッモーニン!子猫ちゃんたち!今日も朝日がまぶしいね☆」

佐藤「だ、だれよあんた!」

鈴木「ヤバッ、田中だ!近寄らないほうがいいよ」

田中「子猫ちゃんにはこれをプレゼントしよう!」

佐藤「クッキー?もしかして、手作りですか?」

(包みを開けると骨や目玉、心臓の形をしたクッキーが入っている)

佐藤「きゃあ!」

田中「ハハッ、驚いた~」

鈴木「いい加減にしなよ、田中。佐藤、こんな奴に構うなって!行こ行こ!」

佐藤「う……うん」

鈴木「あいつきっとさ、自分の髪の毛とか血とか混ぜてんだよ!うひー、気持ち悪!」

佐藤「そ、そうなの!?」

鈴木「わからないけどさー、そんな感じしない?あんな危ないやつ、絶対近づいちゃだめだよ!」

佐藤「……うん」


 どうです?こんな風に具体的な変人エピソードを書くだけで一話ぐらい埋まりそうでしょ?さらにこれから田中の意外な一面とか、田中の過去とか、田中が変人ぶっている理由とかを足せば一章ぐらい埋まる感じがしません?

 こんな感じでエピソードを盛っていけば、上手く文章が量増しできるかと思う!

 ただ「変人」と書くのではなく、具体的な変人エピソードを入れる!これがコツかな~



 ……とまあ、長編を一本(それも短編連作)完結させたぐらいで偉そうなことは言えないけれど、長編が書けない人の少しでも参考になればいいと思います!

 ではまた☆

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