じゃあウケる小説って何?

 この文章論(エッセイ?)を書いて一週間経ちました。


そして 改めて自分の書いた文を読み直してみると「何だこいつ。何でこんなに熱くなってるの? 松岡修造なの?」と思うけどもはや修正不可能なので、このまま修造キャラで行かせてもらうこととします。(なんのこっちゃ)


 さて、この一週間の間変わったことと言えば、この変な文章はなぜか書評・創作論で週間二位になりました。



それから私がBABYMETALについて喚き散らした暑苦しいエッセイに至っては、エッセイ部門で一位に! 皆さんの熱いご支援、レビューに改めて感謝する今日この頃です。


 そしてなんと⋯⋯私の書いた全くウケなかった異世界転移ものの小説も☆とフォロワーを少し増やした。


 全く意図していなかったけどもしかすると、この作品が宣伝につながったのかもしれない。ありがとうございます。


 一週間くらいジャンル別週間ランキングで5位~9位の間を彷徨っていたわたしの2つのSF短編は、今は10位~30位くらいの間を彷徨っている。そのうちランク外になるでしょう。


 だが私は落ち込んでいません。それは新しい作品がどんどん出てきてSFというジャンルが活気づいていることを意味しています。やったね! 新しい作品がたくさん読めるよ!(涙を拭きつつ)


いやでも、冗談抜きにランキング上位がすぐに入れ替わるのは良い事だと思うんですよね。 いつ見ても同じ作品ばかりランクインしているのでは面白くないからね。


 新作のSF短編も書いた。『人類が生存するのに適さない星~habitable zone~』というタイトルだ。(さりげなく宣伝)しかしこの作品は伸び悩んでいる⋯⋯。ちくしょう!「SFがウケる」「短編がウケる」は真っ赤な嘘だ!



 そしてこの間にも私は新たにいろいろ考えました。


 まずはコンテストについて。


 私がカクヨムに参入してきたのはコンテストの終了間際で、コンテストに応募したり、読者投票にも参加していませんでした。


 そのため、その時の熾烈な戦いも他の方のエッセイや近況などで知るだけてす。


 言ってみれば私は、カクヨム的には「ゆとり世代」みたいなもん!


 その時の戦いを潜り抜けてきた方ならば、私の「ウケるのは面白い作品だけ」という持論には意義を唱えたくなるだろうね。


(個人的には相互に☆をつけあったりしている暇があったら自分の作品を推敲したり他の作品をよんで勉強したほうがよくないか?と思うが、いかんせん当時の状況はよく分からない)


 でもいくら不正をしてランキングの上位に来たところで、その効果は長続きしないと思うんだ。長く上位をキープしているのはやっぱり面白い作品だよ、と私は思うわけで。

 

 次に「ウケる」とは具体的に何を指すのかについて。


 私が前回書いた文章では、この点について明確になっていなかったかな、とすこし反省。


 そこではっきりさせたいんだけど、この文章は、現役の作家さんや作家を目指す投稿者さんたちに向けて書いたものじゃないってことです。


 要するに、出版されて何部売れるかといった世間受けではなく、あくまでカクヨムでの評価(☆の数が多いだとか、ランキングに載るだとか)について書いたものです。


 あくまでこの文章のターゲットは、カクヨムでどうにかしてPVや☆を増やしたいという私のような執筆初心者だというわけです。


 でもプロの作家さんを目指す人にも私の持論「ウケるのは面白い作品だけ。読者ウケを狙わずに、自分の書きたい作品を書け」というのは当てはまるところがあると思うのです。


 私の好きなライトノベルに『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』や『All you need is kill』という作品がります。


 これらの作品は、ライトノベルにしては重いテーマを扱っているんだけど、一般小説としてはライトすぎる、どこの層を狙っているのか分からない作品だと私は思っています。


 でも私はそれらが好きです。なぜなら作者が本当に書きたいものを書いている、という熱意が伝わってくるから。


(まあ、私はエスパーじゃないから本当に作者がそう思っているかは知らないけど、とにかく「読者ウケ」を狙った作品には見えないことは確か)


 それから私は『バッカーノ』や『狼と香辛料』も好きなんだけど、これらも主人公が高校生じゃなかったり、舞台設定も特殊で、読者ウケを狙った感じはしない。


 でも賞も取ったし、アニメ化されて人気も出ました。


 『ハリー・ポッター』シリーズの作者であるJ・K・ローリングは、『ハリー・ポッター』を出版社に持ち込んだところ、「子供がこんな長い小説を読めるわけがない」と8社に断られたそう。


 要するに「ウケない」と編集さんに思われたわけです。しかし、実際は大ヒット。


 『進撃の巨人』や『鋼の錬金術師』の作者さんも最初はジャンプに持ち込んだけれど、そこでは断られたという話も有名です。


 これはおそらく、「少年にウケるのは『努力』『友情』『勝利』」という編集さんの思い込みによるものだと思うのです。


(ジャンプでだって『デスノート』みたいな作品がヒットしてるのにねぇ?)


 ⋯⋯とまあ要するに何が言いたいかと言うと、編集は無能だ! ということではなく(多分実際は有能な編集者の方が多いのだと思う)プロの編集者さんたちですらそうなのだから、私達素人が「何がウケるか」なんてアレコレ考えたところで、個人の判断では予測不能だということです。


 テレビドラマでも「視聴者は女性だからウケるのはラブストーリー」とか「ジャニーズやアイドルを使えば視聴率が採れる」と長いこと言われてきました。


 でも最近のヒット作である『家政婦のミタ』や『半沢直樹』を見るに、そういう「お約束」ももはや意味を無くし、シナリオの良いドラマがウケるようになってきていると私は思います。


 

 なので、最初から自分で勝手に「読者ウケ」を判断してそれを元にストーリーを組み立てていくのはどうなんだろうと思ったり。


 すでに書きたいテーマや方向性が出来上がっている作品なら、少しくらい読者ウケを狙った要素(例えば魅力的なヒロインとか恋愛要素とか)を入れても良いとは思うけど。


 そういう作品は、使い古されたアイディア、どこかで読んだことストーリー、ありきたりなキャラ、ありがちな台詞になりがちで、そんな作品、誰が面白いと思うのか? ということですよ。


読者が求めているのはそういったありがちなストーリーではなく、独創的なアイディアじゃないの?


  例えば、ワンパンで敵を倒してみたり、巨人が襲ってきたり、火星でゴキブリと戦ってみたり、あるいは横浜駅が増殖したりとか......


 最後に、私がこの二話を通して言いたいのは以下の通りです!



・異世界ものの長編は難しい。初心者はまず短編をいくつか完成させて自信をつけてから長編に挑んだほうがいい


・カクヨムで☆やランキング入りを狙うならファンタジーよりももっとニッチなジャンルのほうがいい


・読者ウケを狙って書いたものより、自分の書きたいものを書いたほうがいい


・沢山の小説を読み、沢山の小説を書け。そうすれば当たりが出るかもしれない。




 私自身もプロ作家でないですし、執筆初心者な上、人気作を連発しているわけでもないので信憑性はないかもしれないけど、これがカクヨムに登録してから私が抱いた感想です。



 それではみなさん良い執筆活動を!

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