この世に割の良いアルバイトなんてない

@applebanzai

第1話 おれはただお金を稼ぎたいだけなのに!

大学生という生き物は 基本的に お金を要する生き物だ

やれ合コンだの やれクラブだの やれ風俗など まずお金がないと話に入れない生きてはいけない


そこで大学生に必要になるのはバイトである

おれは 小中高 と 俗に言う陰キャラで 大学になってから 大学デビューを果たすため 髪を一気にブリーチをかけ いわゆる飲みサーというものに入り みんなと楽しく大学を送りたかった

そのため 友達と遊ぶ 時間以外を全てをバイトに回し生きてきた


そんな中 うちの大学は サッカーが つよいところらしく 他大学を 呼び 大型の サッカー大会というものを 開いた

サッカーというものはどの時代でも人気なスポーツであり サッカー大好き女子が群がってくる

その 女子に群がる サッカー好きアピールする男子も あつまり うちのサッカーのコートは 選手、観客などで 賑わっていた


そこを 狙って 屋台や 売り子をして ちょっとした祭りのようだった


夏の暑い昼 僕は そのグラウンドに水を撒くという名目でバイトに誘われた

撒く言っても 試合前 リモコンのボタンを押せば勝手に巻かれるシステムで それを 何度か繰り返すだけで 日給1万という かなり美味しいバイトだ


夏の暑い日だった

その水はグラウンドだけでなく選手また観客に浴びせる 熱さましみたいなものであった


ひとつ気がかりだったのは そのバイトの依頼者が 大学が雇ったものではなく 個人の会社で依頼のやつは 真夏なのに 黒い長袖を着て マスクをして まるで全身を覆い隠すようだったが まーそんなことは気にも留めなかった


俺と 他にバイトに参加した 四人の おそらく同じ大学である俺を含めて男子2人と 女子2人楽しく談笑を交わしながら

時間を待った


男は いかにも昔の俺のように陰キャラ風のメガネをかけて服になど興味のないような格好をしたやつで 女の子は 普通の大学生と 超絶美女

まさにタイプであり 必要以上にその子に絡んでしまった


時間になり 4人とも全員持たされたリモコンでほぼ同時のタイミングでボタンを

押した

簡単な仕事だと思い また あの超絶美女と話をしようと思った瞬間

スタジアムの方から 悲鳴が上がった

それも1人や2人のものではなく スタジアム全体から上がったようで 俺は 何事かと思い急いで スタジアムの階段を登り 駆けつけた


そこにはまさに地獄のような 光景が広がっていた

スタジアムのほぼ全員の人間が 倒れ もがき 痙攣している様と共に 刺激臭が そのグラウンドを包んでいた

俺はその状況が 理解できずそのまま グラウンドから立ち去り バイトのみんなと合流した


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