「ふざけろ」、と「ふざけるな」が似たような意味、みたいなものですか?
作者からの返信
コメントありがとうございます。
命令形であるはずの「ふざけろ」が、実際には禁止である「ふざけるな」という意味になる、というのも日本語の不思議な言い回しの一つですよね。
「嘘をつくな」を「嘘つけ」と言ったり。
ただ、本文にも書きましたが、「ぞっとしない」は「ぞっと=感動に体が震える」+「しない」ですので、「ふざけろ」「嘘つけ」のように語形と意味が正反対、という訳ではありません。
書いたままの意味となります。
ちなみに、「ふざけろ」や「嘘つけ」という言い回しについては諸説あるようですが、「新明解国語辞典」の「嘘をつけ」の項には
『嘘をつきたいならついてみろ、それが嘘であることなど、こちらにはすっかり分かっているのだぞ、の意味」とあります。
少々語弊はありますが、いわゆる反語的な言い回しなのかもしれません。
否定形の話で思い出したのが、「全然」の用法ですね。
私も「全然」は否定じゃないとダメだと思っていたのに、それは思い違いで「全然嬉しい」のような使い方も誤りではない、と。どうしてそんな迷信が広まったのかまでは解明されていないみたいですけど。
作者からの返信
全然の「誤用」については、戦後にその傾向が表れた、という説が有力なようですね(確か日経の記事であったような。うろ覚えです、すいません)。
昭和10年代の幾つかの文書を見ても、普通に肯定の意味で使われていたそうなので、戦後の日本語改革の際に何かあったのかもしれませんね。
「忖度」とかもそうですが、一度誤った意味で世間に広められてしまうと、言葉の意味は急激に変わっていってしまうもので、何かしらのきっかけはあったのではないか、と考えています(とは言えそれが何なのか調べるのは事実上不可能でしょうが)。