13.何かと間違えやすい「カタカナ語」(誤記編)

 英語やフランス語等、外国語から輸入された言葉は音写おんしゃされカタカナで表記される事が殆どですが、こういった言葉を俗に「カタカナ語」と呼びます。外来語だけでなく和製英語もその中に含まれますね。

 この「カタカナ語」、やはり元々が日本語とは馴染みない発音を無理やり音写したものが多いせいか、元の発音とは似ても似つかないものになっている例も少なくありません。例えば、「バッグ(bag)」は英語の元の発音で言えばむしろ「バァグ」の方が近い、など。英語の発音を勉強していて、カタカナ語の読み方が抜けずにおかしな発音になってしまい、「カタカナ英語」等と指摘されてしまった覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。


 とは言え、今更全てのカタカナ語をネイティブの発音に近いものに改めろ、というのも無理なお話です。そもそも音写されカタカナ語となった時点で、その言葉は「日本語」であると言えますので、日本語で会話・読み書きする上では、恥ずかしがらず堂々と「カタカナ語」を使えばいいと思います。


 ――前置きが長くなりましたが、以下、本題です。


 「カタカナ語」は極力、日本人が発音しやすいように音写されていますが、それでもやはり言いにくい傾向があるのか、よく間違えて読まれる事があります。そしてその間違えた読みがそのまま文章に逆輸入されてしまっている例も、多々見受けられます。

 私がよく見かけるのは、「アボカド」を「アボド」と書いたり読んだりしている例。英語の綴りが”avocado”ですので、どこにも「ガ」は無いのに何故か「アボド」と濁ってしまう。非常に謎です。よく似た言葉に「アボガドロ定数」という言葉があるからでしょうか?

 その他にも間違えられやすい例を挙げますと、


(正)ギプス → (誤)ギブス

(正)ティーバッグ → (誤)ティーパック

(正)エキシビション → (誤)エキシビジョン

(正)バドミントン → (誤)バトミントン

(正)シミュレーション → (誤)シュミレーション

(正)フェティシズム → (誤)フェチズム


等があるでしょうか。「シュミレーション」と「フェチズム」に至っては、音が入れ替わっていたりそもそも足りなかったりするので、何故にそんな間違いをしてしまったのか……謎ですね。


 上記の通り、カタカナ語の読みはそもそも、元言語の発音と乖離かいりしてはいますが……元々の綴りを連想出来ないくらいにかけ離れてしまうと、最早原意を辿る事も難しくなってくる可能性がありますので、最低限留意した方がよろしいかと思います。

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