第6話 終われない物語
その日の朝は突然の事態に見舞われた。
登校中の男子生徒が所持していた折りたたみ式ナイフで自殺を図ったのだ。
すぐさま駆けつけた救急車に運ばれたが、彼の目論みは見事に成功し帰らぬ人となった。
まったく、迷惑な話だ。
おかげで学校は休校となり、あたしは暇を持て余すことになった訳だ。
いや、暇を持て余すという表現は適切ではない。
何故ならあたしにはプロとして全うしなければならない使命があるからだ。
―――心霊カウンセラーとしての使命が。
まあ、あの事件には、件の幽霊ちゃんが大いに関係しているという目星が一応はついている。
後は、助手を募らねばなるまい。
だって、こういう人死にの解決には名探偵と助手が必要不可欠なのだから。
助手はあの出来損ないで構わないだろう。
ていうか、奴しかいないし。
あたしは一つ頷くと、どうやって奴をやる気にさせるか考えることにした―――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます