『急造・永遠の愛』

 愛する女と共にいるにはどうすればいいか。男は悩みに悩み、遂に究極とも思える方法を思い付いた。女の頭に小型の爆弾を埋め込み、それを女に告げた。当然女は激昂、泣き叫び、男に助けを乞うた。男は助けを拒否した上で、


「その爆弾はね、半径1メートル以内のものを全部吹っ飛ばしてしまうのさ」


 と言った。女は、せめて死ぬのなら男も道連れに、と考え、恨みがましい男の側から離れなくなった。2人は長い時を共に過ごし、やがて時を同じくして死んだ。幸せだったかどうかは、当人同士にしか分からない。

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