第10話 闘技祭 後編

前回・・・何てなかったんや


本編

あれから、2日経って、ついに闘技祭がやって来た

??「「「ガヤガヤガヤ・・・」」」

椛「へぇ、やっぱり10年に一回なだけあって結構な人がいるんだな・・・」

ハマノン「はい、そのようです。あ、そこを左に行ってまっすぐ行ったら、闘技場にでます」

椛「えっと、ここを左にまっすぐっと・・・・・・お、ここか・・・人が多くて、吐き気がしてきた・・・うぷっ・・・」

??「おいおい、大丈夫かよ、こんなところで吐かないでくれよ。ハハッ」

椛「ハハッ、気を付けるよ。」

と、近くにいた人にからかわれたりして、すぐに

?「静粛に!これから第213回闘技祭を開催したいと思います。」

??「「おおおおおおおおおぉぉぉぉ!!」」

アカべ「静粛に。まず、私実況者のアカベ・ロイザがやっていきたいと思います。では、皆様にはスタッフから番号が記された紙を渡されたかと思いますが、今から私が言う番号の方は、Bブロックに行ってください。呼ばれなかった場合はここに残って試合をやってもらいます。」

それから、10分くらいが経った頃だろうか、番号を呼ばれなかった、者たちが、皆戦闘態勢に入っていた。

ついでに言うと、解説役は食堂のおばちゃんこと、エレハさんがやるみたい、ハマノンは体はマジックボックスにしまって、意識はスキルに戻ったみたい

アカべ「では、呼ばれなかった者達よ!武器を持って、今回の優勝を握るのだ!開始!!」

アカべさんが開始の合図とともに、ゴーンとゴング?が鳴った

椛「さて、阿修羅、天魔、紫、白、黒。狩りの時間だ、相手は全員気絶にする」

そう言ったら、椛の足元に召喚陣が出て、椛も戦闘モードに入った。

アカべ「おおぉっと、選手番号95番の左藤さんが、戦闘モードに入った!しかも、和国の装備に似た者を着けている!左藤さんは和国の者なのかぁぁ!?エレハさん、解説をお願いします」

エレハ「ええ、彼は異世界人なので不思議ではありませんが、装備が出る際に出た魔法陣は召喚陣と見て、間違いないでしょう・・・」

アカべ「え!?左藤さんは異世界人だったのですか!?ですが、今回はたくさんの猛者が多いのです。さすがに異世界人でも難しいのでは?」

エレハ「そうでしょう。前に一度ステータスを見せてもらいましたが、平均レベルのステータスでしたので、難しいでしょう。」

椛「・・・エレハさん!それ言ったら、こっちにいっぱい来てしまうじゃないですか!?やばいですよ!?実力図るなら、あなたが来てくださいよ!」

エレハ「えぇー、だって私あまり戦闘向きの人じゃないし、ほとんど後衛のことしかしてないし、見てたら何かわかるかな、と思うじゃない」

椛「はぁ・・・まぁ、相手が勝手に来てくれるなら・・・ッ!楽だぜ、ヒャッハー!!」

椛がそう叫んだと同時に10人が吹っ飛んだ。天魔と紫、白と黒には付与魔法でヒールを付けているから、傷を突けても回復するのだ、痛みはあるけど。椛の顔は殺る気満々の様です。それを見た人は恐怖で足が竦み、椛の手によって場外に行ってしまった。

それから、5分した頃だろうか、全員が椛の手によって、場外に送られた。

椛「・・・・弱すぎて話にならん。Bブロックはもっと強いのか?」

アカべ「しゅううぅぅりょおおぉぉ!Aブロック勝者は左藤ぅぅ!桃示ぃぃ!」

???「「「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!」」」

終了の合図と共に、自分が勝者になったことがわかり、観客が騒ぎ出した。

?「なんだよ、あいつ大体400人ぐらいいたのにそれを5分で・・・・」

?「すげーな、異世界人って・・・やっぱり優勝賞品が魅力なんかねー」

?「・・・・なぁあいつについて何か知ってることはあるか?」

?「いいえ、今のところ何も情報は入ってません。ただ、最初に現れた時にチンピラ風情が絡んだ時に、謎の刃で3名絶命しました。」

?「へぇ・・・あいつについて情報を集めろ、うちのボスにもこのことを教えるんだ」

?「はい、わかりました。」

?「面白いやつが来たもんだ・・・そういえば、第3帝国の勇者召喚があって、1人足りないとか言ってたな・・・あいつなのか?」

観客の中に一際目立つ男と女がいた


あれから、30分が経っただろうか、人から見る目が変わったので、偽造を使って、姿を影にして、食堂に行った

椛「エレハさん!ここには個人情報統制はないんですか!やりすぎたとは思っていますけど、異世界人ってのは個人情報なんで広めないで下さいよ!変な組織に勧誘されたらどうしようもないんですよ!?」

エレハ「あははは、ごめんごめん。ついしゃべっちゃった。あははは」

椛「えぇ・・・ついでしゃべっちゃうって・・・はぁ、まぁ、いいか。次の試合ってどうなるんですか?」

エレハ「ん?ああ、次はAブロックの勝者対Bブロックの勝者の一騎打ちさね。頑張ってな。まぁあんたなら大丈夫だろうけど。あはははは」

椛(へぇ、Bブロックの勝者ってどんなやつなんだろうな)

?「おい、そこの君!」

突然声を掛けられたので、声のしたほうを向くと

?「君だな、Aブロックを5分代で勝者になった一般ピーポーは」

椛「・・・・どちら様ですか?Aブロックの勝者はさっきパン屋に行きましたよ?」

?「嘘を付くな。私はここの騎士団団長エレオミ・ダイシュタインでBブロックの勝者だ」

そう言って鎧のプレートであるかないかの胸を強調してきた

椛「で、そのエレミさんは何の御用ですか?」

エレオミ「!?私のことを略すな!・・・ごほん、で、あんたが左藤 桃示だな?」

椛「ああ、そうだが。それがどうした?Bブロック勝者のエレミさん?」

エレオミ「ぐぬぬ・・・もういい!それで、用とはな。お主のことを今回のことで嗅ぎ付けたある組織があるのだ。何か知らないか?」

椛「知らん。ここの事なんて、興味ないしな。それに、俺の素性を知ったところで帝国に味方するやつが増えるだけだ。」

エレオミ「?帝国と何かあったのか?」

椛「はぁ・・・あんたって手配書とかってあんまり見ないはだろ」

エレオミ「何!?なぜそれを知っている!・・・ハッ!?」

エレオミは何かに気が付いたのか、顔を引きつらせていた

椛「はぁ、まじで今日って運ねぇな。エレミ、ちょっと耳貸せ」

エレオミ「ん?何だ?」椛「ごにょごにょ、かくかくしかじか」

エレオミ「・・・最初は、ん?と思ったが本当だったとは・・・最後のやつはなんだ?」

椛「気にするな、さて、この話を聞いて、試合で生き残れると思うなよ?」

椛は殺気をエレオミにぶつけた、普通の人なら倒れるくらいなのだが、エレオミは冷や汗をかいたくらいだ。

エレオミ「ふ、ふん!私はここを守る使命を持っている。簡単には負けないぞ!」

椛「ハッ!待ってるぜ!」

そういってエレオミはどこかに行った。

椛「・・・で、決勝戦はいつやるんだ?」

エレハ「ん?あと・・・30分後にAブロックでやるようだよ。」

椛「あと30分後か・・・じゃぁ、エレハさん!もし優勝したらここで焼き肉させてください!久しぶりに肉食いたいです!」

エレハ「あはははは!分かったよ、優勝したら召喚紙ももらえるし、それを宴会してる時に召喚してもらおうかね。あははは!」

椛「よし!絶対勝たねば・・・あ、やべ、やる気が落ちてきた・・・だりぃ~」

エレハ「はい!?早すぎだよ。これからなのに、まぁ、頑張んな。」

椛「はい・・・よし、行ってきますわ」

そういって椛はAブロックに行った。


Aブロック

アカべ「えぇ、皆様、お待ちしました!闘技祭決勝戦の始まりでーーす!」

???「「「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!」」」

アカべ「それでは、決勝戦をする2名の紹介をさせていただきます!まず、Bブロック勝者の騎士団団長エレオミィィ・ダイシュタインンン!」

???「「「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!」」」

エレオミ「私がこの試合の勝者になり、この国を守ることを、ここで誓う!」

アカべ「次はAブロック勝者の異世界人左藤ゥゥ桃示ィィ!」

???「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」」」

椛「えー・・・優勝したいです、ハイ。・・・・・以上です。」

アカべ「えぇ・・・まぁ、いいでしょう。では、実況はまたこの私、アカべ・ロイザです。」

エレハ「解説は私、ギルド長エレハ・インドーレがやらせていただきます。」

椛「えっ!?エレハさん、ギルド長だったんですか!?」

エレオミ「え!?今知ったの!?私はそれを知っていてあんな風に話していたのかと思ったんだけど!?」

エレハ「あはは、まぁ聞いてこなかったしいいかなって思ってね。じゃぁ、私は桃示に優勝一票」

アカべ「え!?じゃぁ、私はエレオミさんに一票で」

椛「よし!エレハさん!あとで、ちょっとお話を・・・」

エレハ「あっ!ちょっと用事を思い出したわ。ちょっと出て・・・」

椛「解説、ちゃんとやりましょうね?」

椛はこれ以上のない満面の笑みでエレハを見ていた

エレハ「は、はい・・・」

エレハは(´・ω・`)ショボーンとした顔で席についた」

アカべ「で、では、これより第213回!闘技祭決勝戦を開始したいと思います!!」

???「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」」」

アカべ「それでは、選手の2名は戦闘準備に入ってください。準備が完了次第、こちらにサインを送ってください。」

エレオミ「私はすでに準備などできている」

エレオミはそう言って、腰に刺してある長剣を抜いて、臨戦態勢に入った。

椛「天魔、紫、白、黒、阿修羅、本気で相手をしてあげようではないか。」

椛はそう言って、魔法陣から武器と防具を取り出した

アカべ「おおぉっと!出たぁ!禍々しい剣と神々しい剣に謎の2振りの剣、鎧だぁ!」

???「「「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」」

エレオミ「それが噂の和国の装備か・・・神々しいのに禍々しいな。ふっ!こい!貴様の本気をこの身で受け止めてやる!」

椛「・・・・なぁ、それって告白の言葉に似てるんだけど、あんた俺のことが好きなん?」

エレオミ「なっ!?そ、そんなわけはないだろう!うん、そんなはずが・・・あれ?でも、告白の言葉に近い気が・・・」

と、エレオミは顔を赤くしてあわあわとした様子で慌て始めた。

椛「えーと・・・なぁ、もう始めようぜ?」

エレオミ「はっ!・・・あ、ああ、分かった・・・よし!来い!」

アカべ「それでは、開始の合図を出します・・・すぅー・・開始!!」

ゴーンとゴング?がなった

それを合図にエレオミが突撃してきた

椛(へぇ~、結構早いんだな・・・)

椛はそう思いながら、エレオミの攻撃をすべて交わしたり、当たりそうな斬撃は天魔と紫が左右に分かれて捌いている

エレオミ「ねぇ、何で攻撃しないの?本気を出すんでしょ?」

エレオミは少し肩で息をしていたが、すぐに平常心になった。そして軽い挑発した

椛「はぁ・・・いいよ、相手してやる」

言い終わるのが先か椛はエレオミに突撃した

周りの人には椛が瞬間移動して、目に見えぬ速度で剣戟を繰り返していた

エレオミ「クッ・・・!・・・クソッ!」

椛「さっきより速度が遅くなってきているぞ、周りの見ながら、俺を見ないと・・・?」

エレオミ「!?」

椛は、そう言って、エレオミは剣戟をはじき返して、互いに距離を取って、

椛「・・・アハハハハ!やっぱり戦いとは良い物だ・・・さぁ、決着の矛を使ってやろう。耐えろよ?」

椛がそういうと同時に、足元に魔法陣が出現した。

椛「すべてを飲み込む炎、すべての生まれ故郷水、すべてを切り裂く風、すべてを包み込む光よ、すべてを飲み込む闇よ、すべてを覆い尽くせ!ヘルゴウジ!!」

そう呪文を叫ぶと魔法陣が光だし、5つの魔法陣が五芒星の位置になり、魔法陣からは各属性が出てきて椛の頭の上に集まりだした。それから、天候は荒れ始め、雷は鳴り、雨は降ってないが、恐怖心が出るには十分だった。そして、魔法の名前を宣言したら、集まった魔力の塊はエレオミに向けてレーザーのように光線を書きながら向かった。

エレオミ「クッ!こんなの躱して・・・ッ!?う、動かない、なんでだ、動かないとあれが・・・!?」

エレオミは回避ができずに魔法をもろに受けてしまった。

実際は椛がエレオミに一度だけ発動する結界魔法を掛けていたから、大丈夫だろうと思っていた。

そして、魔法が消えて、光が収まった。エレオミがいた場所には俯せに倒れているエレオミがいた。椛はエレオミに近づいて、息してるか確認するために首筋に手を当てて、脈を図った。

椛(ふぅ、何とか発動したようだな。よかった・・・のかな)

そうして、慌てて審判が駆けつけて、エレオミを2,3回揺すっても起きないので、椛の手を取って、上に挙げた

ゴーンとゴングがなり、観衆が

???「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」

アカべ「試合しゅううううううぅぅぅりょぉぉぉぉぉおお!!いやーいい勝負でしたねー。圧倒的桃示さんの力がすごすぎますね・・・・・・」

実況をしているが、観衆の声で中々聴きとれないので、闘技場を後にした。


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