白黒のように


ミカエル「よく分かったね。」


ウリエル「皆さん、気付いてますよ。」


ミカエル「............そうか、迷惑をかけたな。」


ウリエル「大丈夫です。よくある事ですから。」


迷惑を本当にかけてしまっているな。

申し訳ない。


ウリエル「では、部屋に行ってお聞きしても宜しいでしょうか?」


ミカエル「嗚呼、お願いする。」


















ウリエル「今回はどんなんでしたか?」


ボクは全てを話した。



回想~



ボクは学生か何からしい。

制服で分かった。

高校生位か何かだろう。

今のボクと全然変わらないから分からない。

通行道。

一人、一人だけ、ボクの近くを歩いている。

彼。

彼だけは色がついている。

髪の毛は黒で綺麗な海色。

それ以外はボクの目はモノクロを映し出さない。

信号の前、彼は無意識に歩いた。

トラックが通りそうな所。

ボクは飛び出した。

彼を押した。

彼を庇った。

トラックはボクを轢いた。

彼は白い光を放った雫を零した。

それ以外は白と黒。

そして、



















信号の赤と血。

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