第3話

ーいろいろ教わりましたー



(――――――ようこそ異世界へ!)



「……おいっ!いろいろとまだわかってないわ!」


(へっ?)


へっ?じゃないよへっ?じゃ...

こいつ絶対理解出来ないな...、駄女神だ、こいつ小説で出てくる、駄女神だよ


「駄女神って創作の中だけだと思ってたよ...」


(なかなか失礼なこと言ってくれますね?)


失礼って、まんまじゃないか


「それは置いといて、いろいろこの世界について教えてくれないか?」


エリーナはいろいろグチグチ言ってるがとりあえずこの世界についていろいろ教えてもらった


エリーナが言うのにはこの世界には三つの大陸があって、その大陸ごとに様々な種族が国を作っているらしい

俺が今いるのは人族の大陸アインス大陸だ

種族の話を聞くとおとぎ話のドワーフやエルフ、獣人もいるらしい

簡単に言っちゃえば剣と魔法の不思議世界ってところだな


「まるでなにかの物語みたいだな...」


俺は説明を聞いてそれが最初に口に出た


(それはあながち間違ってはいませんよ?この世界の住人が向こうの世界に行って物語を書いたんですからね)


「なるほど、あれは現実を元にした話だったってことか」


(物わかりが早くて助かります)


早いというが、もう色々と諦めているんだけどな

それと俺がここに来た理由も死んだからってことは分かってるんだが、別にどうでもいい

自分の死に方なんて普通聞きたくないだろ?


まぁそんな話は置いといて、この世界では魔法や神様ってのは常識のことらしい


「なぁ俺にも魔法は使えるのか?」


(魔法ですか?私の加護がありますし、使えますね)


私の加護...?ってことはまさか...


「な、なぁ俺の持つ運命神の加護の運命神ってエリーナのことなのか?」


(そうですよ?それがなにか?)


ないわー、それはないわ、よくても、笑いの神ぐらいじゃない?


(む、また失礼なこと考えてますね?運命神の名の通りあなたのLUCKはカンストしてるじゃないですか)


「確かにそうだな、認めたくはないが...」


(そんなに悔しそうに言わないでくださいよ!とりあえず今は魔法です魔法!)


「あ、あぁそうだな、で、どうやって使うんだ?」


(とりあえず指先に集中してみてください、私が手伝いますので)


「おう、わかった」


それにしても集中か、とりあえず指先を凝視して見ることにした


「集中、集中、集中……」

バチバチッ!!


「うおっ!」

あぶなっ!指先から放電したぞ!?


《雷魔法を手に入れました》


「 なんだ?雷魔法?」


(雷魔法ですね、なかなか珍しいですね)


「珍しいのか?」


(とても珍しいです、魔法というのは基本的に火・水・風・土の四種類を基本としています。さらにその四つを含め雷、氷、光、闇と言った特殊な魔法もあります。特殊な魔法というのはこの世界でもいても数千人人くらいですね)


この世界の人口規模を知らないが珍しいことは確かなんだろうな


「複数持つことはないのか?」


(複数ですか?ありますよ?現にアレウスさんは私の加護のおかげで光魔法も使えるはずですし)


「え?使えるのか?光魔法ってのどんな魔法だ?」


(基本的には補助的なものが多く回復が主ですね)


「回復か...ここじゃ使えることは出来ないか?」


(いえ、使えますよ。肩に手をかざしてさっきみたいな魔力を集中させてください)


エリーナの言う通りやってみると、手が光って肩が暖かくなった。


《光魔法を手にいまれたした》


「お、手に入れた、しかもなんか肩が軽いな」


(流石です、私の加護があるから当然です。あと肩が軽くなったのは光魔法の効果ですね)


なにか失礼なことが聞こえたが今はほっておこう、魔法が大事なんだ


「なぁ魔法の操り方ってどうすればいいんだ?」


(そうですね、簡単に言えば自分のイメージですかね?魔法というのは概念ですから)


イメージか...とりあえず雷が手刀のようになるようなイメージして魔力を流す


バチバチバチバチッ!!


「おぉ!!出来たぞ!!」


(流石ですね...言っただけで出来るなんて、普通はそんな簡単に出来ないはずなんですが...)

「なぁ!これってイメージ出来れば他の属性も使えるってことか?」


(無理だと思いますが、やってみたらどうですか?)


無理ではないのか...よしやってみるか


火の玉をイメージして...出ない

流れる水をイメージして...出ない

そよぐ風をイメージをして...出ない

土を...いや、もう無理だな...


(無理そうですから諦めましょう?)


「い、いや、待ってくれあと1回!先っちょだけでいいから!」


(言い方がヤラシイですけど...1回だけですよ?)


よし、お許しは得たぞ、魔法だからな...


ん?空を飛ぶイメージはできないか?体全体に魔力を流し、空気全体にも魔力が伝わるようにする


「空を飛ぶ、空を飛ぶ、空を飛ぶ...」


ふわっ「!?」


《重力魔法及び空間魔法を手に入れました》


「おぉ!出来たぞ!」


(重力魔法に空間魔法!?ほんとに珍しいものまで手に入れますね)


「そんなにすごいのか?」


(そうですね、空間魔法に関していえば使える人はアレウスさんくらいじゃないですか?)


そんなに凄いのか、そう言われるとテンション上がってくるな


「空間魔法ってことは空間を操るんだよな?」

(えぇ、そうですが?)


よし、それならあれしかないだろう、誰でも憧れるあれだよ


「テレポート!!.....」


何も起こらないぞ、おかしいな、言い方か?


「転移!…………あれ?」


(あぁたぶん、MPが足りないんですよ)


そう言われたステータスを確認すると

MP45/80と表記されている


「まだ45ほどあるんだが?」


(あぁ空間魔法ですからね、必要なMPが全然足りないんですよ)


「そうか...Lvを上げてけばMPは上がるんだよな?」


(よく分かりましたね、Lvが上がればステータス値もあがりますね)


「そこらへんはゲームみたいなものか、まぁゆっくりLvはあげてくか」


他にも聞きたいことがあるが今は魔法のことで頭がいっぱいだ


男の子なんだから仕方がないだろう?

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